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ブログ・鈴木 邦成
静脈ロジスティクスの最適化
2010年6月11日
学術発表の概略
6月に入り、個人的に慌ただしい日が続いてしまいました。
静脈ロジスティクスについての日本ロジスティクスシステム学会(2010年6月5日:福島大学)における私の学術発表「地域産業集積地間における静脈ロジスティクスネットワークの構築に関する一考察」の概略をご報告しておきたいと思います。
静脈ロジスティクスのプロセスの最適化とネットワーク強化
産業廃棄物処理については収集運搬から中間処理を経ての再利用を行う傾向が強まっています。
それにあわせて地方の産業集積地においての静脈物流の基盤整備の必要性が高まっています。
しかし当該分野における研究が十分になされているとはいえない状況です。
そこで、日本ロジスティクスシステム学会における研究報告では、地方産業集積地間の静脈ロジスティクスネットワークの最適化への方向性についての考察を行いました。
総合物流施策大綱に「適正な処理・輸送を確保した効率的な静脈物流システム構築の推進」が主要目標の一つにあげられているように、収集運搬、中間処理、最終処分/再生利用にいたる廃棄物/有価物のライフサイクルに関わる一連の戦略的なモノの流れを環境共生の視点から効率化、高度化していくことが望まれています。
ただし、動脈物流ネットワークの構築が物流事業者が中心となって行われているのに対して静脈物流の場合、収集運搬事業者、中間処理事業者など、動脈とは異なるプレーヤーが中心となることから、動静脈を通してのネットワーク構築が大きな課題となっています。
加えて、近年、静脈物流の効率化が大きな注目を集めつつあります。
そうした点を踏まえて、ロジスティクスネットワークの構築について、静脈部門のロジスティクスネットワークを広域的に構築する可能性について動脈部分での従前の研究、実践などを踏まえ、検証していきました。 -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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