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ブログ・鈴木 邦成
環境ソリューションにおける「保管」の役割
2010年8月22日
保管の機能
保管は輸送、荷役、流通加工、包装と並ぶ物流の5大機能の一つで、「モノの供給プロセスで生じる時間のギャップを埋める」ということができます。
たとえば秋に収穫した作物を冬に食べることができるのは、人類が保管の機能を活用しているからだといえます。
環境問題と保管機能の活用
最近の具体的な事例でいうと、中国の北方草原の飼料の供給システムについても保管の機能が活用されているという話を聞きました。
中国の北方草原ではこのところ家畜飼育用の飼料マグサが十分に供給できないという問題が生じています。
地球環境の悪化などから自然条件が激変し、自然災害が頻発していることが原因のようです。
飼料向けの牧草などの生産性が近年、著しく落ちているようです。
内陸からジャストインタイムで飼料を供給したいものの、内陸の物流インフラはまだまだ不十分な点も多く、輸送などに手間取るようです。
そこで備蓄倉庫を増やし、保管体制を強化するというソリューションが進められています。
あわせて長期保管しやすいように飼料を加工する機械の配備、増強なども進められています。
保管の機能を強化することで地球環境の悪化に備えているわけです。
今後、自然災害の増加や異常気象などで地球環境がさらに悪化していくことを考えると、保管機能の増強はロジスティクス領域でこれまで以上に注目されていくことになる可能性が高いように思えます。 -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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