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ブログ・上西 一美
第30回:雨天時のスリップ事故
2020年8月20日
皆さん、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。
梅雨の時期によく起きている事故は雨天時のスリップ事故です。
通常、雨の降り始めに多いと言われています。
これは、路面に落ちているホコリが浮き、路面がオイル状態になるので、スリップしやすいということが原因です。
ただし、このリスクと事故率の関係性はどうなのか?
実は、私が見ている映像の中での雨天時の事故は、そのほとんどが降り始めではなく、止む直前もしくは止んだ直後に起きています。
これはどういうことなのでしょうか?
ここには運転者の心理状況が非常に大きく影響しているように思います。それはこんな心理です。
雨の降り始めは、誰でもスリップ事故を連想し、そして、速度を落とすなど、運転が自然と慎重になっていきます。
しかし、少し雨が弱まりフロントガラスに雨が当たる量が減ると、「もう大丈夫」という意識が芽生え、運転が戻ってしまう方がいます。
そこが問題なのです。
なぜなら、止んだ直後の路面の状態は、雨天時と何ら変わらないからです。
事故防止には、このような運転者の心理が非常に影響を及ぼします。
安心感を持ったり油断しない運転を心掛けたりすることが非常に重要ではないでしょうか?
ぜひ、運転中は安心感を持たないこと、そして持たせない指導をして下さい。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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