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ブログ・上西 一美
第5回:「ドライブレコーダーを導入しても、事故が減少しない会社がある」という事実
2019年8月14日
皆さん、こんにちは!交通事故防止コンサルの上西です。
先月のコラムでは、ヒヤリ・ハット映像の重要性と事故抑止効果が大きいことを書かせて頂きました。
ここ最近の研修では、顧問先でのヒヤリ・ハット映像の分析を弊社で行い、その映像を使って研修を組み立てていますが、やはり、運転者の方の反応が非常に良く、その効果を実感しています。
このヒヤリ・ハット映像の活用での1番の問題点は、管理者にかかる手間だと思います。
この手間を解消するために弊社のような業者に分析を外注することも良いのですが、もう1つは、分析の手間を少しでも軽減する機器の導入です。
15年間、交通事故防止のコンサルをして思うこと、それは、「ドライブレコーダーを導入しても、事故が減少しない会社がある」という事実です。
その原因の1つは、ドライブレコーダーを購入する時に、その後の運用を決めずに導入してしまうことです。
機器の選定で大事なことは、導入ありきではなく、運用ありきなのですが、そこを決めずに導入してしまうと、全く運用できない導入になってしまうのです。
私がタクシー会社で運用をしている時に使用した機器は、本当にシンプルな、ただ衝撃があった時にその前後の動画を記録するというモノでした。
しかし、私どものように運用をしっかり固めてから導入すると、このシンプルな機器でも、交通事故は激減してしまうのです。
ただし、最近のドライブレコーダーは非常に高性能です。
中にはドライブレコーダー自体にAI機能を搭載したモノまで発売されています。
このような機器が存在する以上、機能に頼り、活用することも強くお勧めします。
自社内で100%活用することや、シンプルな機器で経費をかけずに運用することはとても大事です。
しかし、もっと大事なことは、自社の事故を減少させ、大事な社員の命を交通事故から守ることではないでしょうか?
機器導入など事故防止にかかる一時的な費用を抑えるのも大事ですが、この大義を意識した運用を決めてから機器選定を行って下さい。
この記事へのコメント
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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