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運送会社
白木運送 黒木正史社長「守りに入らず全力で」
2017年11月24日
【福岡】「50歳で引退、という目標を掲げている」と語るのは白木運送(八女市)の黒木正史社長。同社は現在、S・Kグループとして地場を中心に様々な展開をみせる老舗運送会社だ。
同社長は地元八女郡(現在の八女市)出身、専門学校へ入学する際に福岡市博多区へと転居したが、それ以外は地元在住の〝八女っ子〟だという。
「小学校の頃から現場の手伝いをしていた」という同社長は、幼い頃から家業に就くことを当たり前として捉えていた。将来を見据えて在学中も経営学を専攻。高校の頃からバイトに精を出し、ガソリンスタンド、飲食店、スーパーのレジ打ちなど、様々な職に就く。その間も「家業の手伝いを欠かさず行っていた」という。
学校卒業後、白木運送へ入社。「運送業はトラックドライバーがメイン。まずはドライバーをすることが当たり前だと思った」と、トラックのハンドルを握り、地場輸送の仕事から始まった。その後、青果物をメインに長距離運送やトレーラにも乗った。青果物出荷責任者として荷捌きを行いながらドライバーを兼任。事務所での作業も始まり「時期によっては業務は多忙を極めた」と当時を振り返る。配車や営業をメインに社内全体を見渡していた。
入社して13年が経った頃、社長の父親から呼び出された。テーブルに向き合うと「交代」という二文字のみを言い渡された。だが、すぐにピンときたという同社長は、うなずいたという。平成21年の出来事だ。9月下旬に就任式を行い、社長職に就いた。
父親である現会長について、「入社当時から身内という感覚は少なかった」と語り、「仕事仲間、上司、という感覚に近い」と添える。「仕事がやりにくいという印象は全くなかった。元々仕事の話は小さい頃からしていたことも大きい」という。「親子だからこそ言い合えることもあり、大きい存在」とし、その上で、「アクセルとブレーキのようなもの」と二人の関係を例える。
現在の社長としての行動について聞くと、「お金の流れも把握しており、就任当時から社長業ということに違和感はほとんど感じなかった」としながらも、「取引先での話を社内に持ち帰ることは圧倒的に少なくなった。基本は即決」と、自身の判断が会社の方針となることの大きさも感じている。
来年は社屋の移転も予定されており、関連グループの決算についても「見通しは明るい」と語る。しかし、「それも私の力とは思っていない。会長が後ろにいるから」と謙虚な姿勢を崩さない。「50歳で引退、という目標を掲げているが、その目標をもってして、ようやく60歳頃に引退できるのではないか」と将来を見据える同社長。現在は本業に加え、県トラック青年協議会筑後地区代表幹事を務めるなど、更に多忙を極めているが、「中長期の経営計画に沿って日々実行していく。決して守りには入らず、会社やグループの形を作ることに全力を尽くしたい」と抱負を語っている。関連記事
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