-
運送会社
新宮運送 電子黒板で一元化、配車管理の効率化へ
2018年4月20日
【兵庫】「転記の煩わしさと、その作業を重ねることにともなう記入漏れなどのミスを防ぐのが当面の目的だが、いまの状態に満足しているわけではなく、さらに業務全般の電子データ化を進めたい」と木南一志氏(新宮運送社長、たつの市)。同社は昨秋、静電容量方式タッチパネルを採用した電子黒板「BIG PAD」(シャープ製)を活用した配車管理システムを稼働させた。
従来は配車マンが紙を使って運行計画を組み、決定した時点でホワイトボードに記入。それを見ながら女性事務員が請求業務の大元となる売り上げ日報に写し、その段階で初めてコンピューターに入力するという手順を踏んでいた。新しいシステムは現在、ファクスで受注した輸送依頼などを事務員がパソコンに入力し、それを配車マンが振り分けていくというスタイルで運用。姫路営業所(姫路市)と名古屋営業所(名古屋市港区)でも採用しており、3拠点が一元的に管理されている。
「10年以上前から構想し、もっと早い時点で採り入れたかったが、対応するハードがなかったし、システム化も簡単ではなかった」(木南社長)としており、今後は「主力の工場間輸送で、配送先ごとのルールや現場状況などの情報をドライバーがタブレットで共有化するほか、車両の位置情報やメール送信など社内のコミュニケーション・ツールとしての機能も盛り込みたい」と意欲的だ。また、将来的に取引先企業から電子データで受注する体制が整えば「配車マン、事務員がそれぞれ本来の業務に専念できるようになる」と、さらなる業務の効率化を見越している。
本社の点呼場の横に置かれたBIG PADは最大サイズの80インチ(写真)。「システム自体は基本パッケージ(車楽)をベースにカスタマイズ化しているが、BIG PADに表示される画面は完全なオリジナル。その日の業務を個々のドライバーが確認したかチェックできる機能も管理面でメリット」とシステム構築を担当したオーユーシステム(岡山市北区)の担当者。
BIG PADの画面にはドライバー名や発着地と時間、積み荷の内容などの一覧が映され、自分の名前が表示された部分をドライバーがタッチすると新しいウインドウが開いて内容が確認でき、そのうえで画面の右下にある「出発します」のボタンを押すのがルール。仮に出発時刻になっても押されていない場合は赤色の警告灯がモニターに現れて回転、管理者やドライバーに『異常』を知らせる機能もある。
◎関連リンク→ 株式会社新宮運送
関連記事
-
-
-
-
「運送会社」の 月別記事一覧
-
「運送会社」の新着記事
-
物流メルマガ