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製品・IT
【バーコードAtoZ2】「産業界のバーコードの始まり」
2012年2月9日
3.産業界のバーコードの始まり
一方、産業界では、1959年、米国鉄道研究グループは、貨車の自動認識の研究を開始した。それは、貨車の所有者と車両番号を走りながら自動的に認識することにより、正確な貨車輸送を実現し、正確な請求書を送付するためであった。
1962年、シルバニア社(GTE社)は、黒い地色の上に赤と青の水平な線でコード化したシンボルを描き、それに白色光を照射するというスキャンニングシステムを開発した。そして、走っている貨車に対して適切な角度で光ビームをスキャンさせるという画期的なアイデアが盛り込まれた。
そして、1967年、シルバニア社のカラーバーコードシステムは、米国の貨車輸送制御システムに全面採用されることとなったが、このシステム導入には、大きな議論があった。それは、貨車に付けられたらバーコードのメンテナンスが最初の要求仕様になかったことである。1975年には約20%のバーコードが読め取れない状態になり、ついに放棄せざる得なくなってしまった。
1968年、シルバニア社からスピンアウトしたメンバーは、アイデンティコン社(後のコンピュータアイデンティクス社)を設立し、カラーバーコードを発展させたバーコードシステムを開発した。バーコードシンボルにおいては、太いバーと細いバーを組み合わせたCode 2 of 5(写真)を発明し、スキャナにおいては、当時革新的であったヘリウムネオンレーザを使用した。この二つの技術は、現在のバーコードの基礎となるもので、これからバーコードシステムは、急速な発展を遂げてきた。
アイニックス株式会社 http://www.ainix.co.jp/
代表取締役・自動認識コンサルタント
平本 純也
昭和52年3月、武蔵工業大学(現、東京都市大学)、電子通信工学科を卒業。同年、エヴィック株式会社に入社し、バーコード機器等のマーケティングと販売を担当。平成6年3月、バーコードとネットワークを使用により新しい価値を創造することを目的にアイニックス株式会社を設立し、現在に至る。イージーバーコーディング、POT移動時点管理、イーバーコード、RFID監視タグ等の自動認識コンセプトを提案。
<シリーズ>
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