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製品・IT
ROYPOW フォークリフトバッテリーにリチウムを提案
2024年4月15日
バッテリーシステムなどの開発を手がけるROYPOW(千葉県松戸市)は、鉛蓄電池からリチウム電池への切り替えを得意としており、日本国内でのフォークリフトでの実績も年間約200台に上るという。日本支社長の田宏光氏は、「15年以上のリチウム電池応用領域の経験を生かし、安全で環境にも優しい、高稼働なフォークを提供できる」と語る。
「リチウムイオンバッテリーのメリットは多岐にわたる」と切り出す同支社長。「鉛とは異なり、継ぎ足し充電でき、充電時間も約2時間とかなり短縮できる」と話す。「稼働時間も、鉛が5時間程度に対し、リチウムは10時間以上。継ぎ足し充電もできるため、昼休憩の1時間でも充電できる稼働性の高さが魅力」と胸を張る。
同社の箕輪雄主任は、「耐用年数も、鉛が約2―3年で交換時期を迎えるが、リチウムは約10年と長持ち」とし、「バッテリーの廃棄方法は、当社が無償で引き取る方針で準備を進めている」と話す。
また、鉛の場合は精製水などのバッテリー液の補充が必要となるが、リチウムは不要。「充電時の電気使用量も1回当たり約200円安く、年間10万円ほど浮く試算になる。コスト的にも作業的にも負担が減らせる」と分析する。
同社は、安全性にも強くこだわっているという。「一時期、モバイルバッテリーが爆発した事故が多く報道されたが、当製品は安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用している。熱暴走しづらく、発火しづらいことが特徴で、万一に備えて消火装置も搭載している」と説明する。
同支社長は、「当社のバッテリーは、あらゆるメーカー、種類、サイズに対応するため、カスタムで製作している」と明かす。「鉛からの切り替えは、新車の段階で依頼されることも多い。ユーザーは、鉛バッテリーの販路をお持ちで、売却されていると聞いている」という。
「おかげさまで年々、注文が増えている状態。展示会に出展すると、ユーザーの反応も以前と比べてさらにポジティブに変化している実感がある」と目を細める箕輪主任。田支社長は、「当社のバッテリー技術を生かしたトラック用空調システムも海外で好評。今後、日本サイズのトラックに搭載できるよう開発を続けていきたい」と語った。
◎関連リンク→ ROYPOW株式会社
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