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製品・IT
日建リース工業 回収付きパレットレンタルサービスを開始
2016年9月29日
日建リース工業(関山正勝社長、東京都千代田区)は10月1日から、回収付きのパレットレンタルサービスを開始する。パレットに内蔵したGPSが位置情報を特定し、同社が回収する仕組みで、循環使用などによる紛失や、それにかかる弁済料の不安を解消する。
「物流の川上にいる荷主が、川下までパレットの管理をすることは大変なこと」と物流事業本部企画部の津村光三部長は言う。通常、パレットを貸し出してからの管理はデータ上で行われる。そのため、店舗に着いた実際の数とデータ上の数が合わないことも多いという。これが顧客とのトラブルのもととなっていた。紛失した場合には、レンタル料に加えて弁済料がかかる。こうした負担を懸念し、パレットの購入を余儀なくされた企業が、レンタルに踏み切りやすいよう考案したのが、使い捨て感覚で利用できる、このサービスだ。
あらかじめ指定された配送先のエリア内であれば、全国どこでも回収が可能。料金設定は、納品日から回収までに要する期間で3段階用意しており、10日間以内で600円/枚、20日以内790円/枚、30日以内980円/枚となっている。指定場所以外に流出した場合は、20円/枚の追加料金で同社が全て回収する。滅失の際も料金はかからない。
このサービスには、同社が丸紅無線通信と物流機器追跡用に共同開発した、長時間充電なしで利用できるGPSユニット「TranSeeker(トランシーカー)」を利用。位置情報とともに、温度履歴、加速度履歴を要望に応じて提供する。また、RFIDタグを内蔵しているので入出庫管理サービスの利用も可能だ。これらの機能はすべて内蔵されているので、事前に申し込めば追加料金なしで利用できる。
津村部長は「社長の関山がいう、レンタル業の存在意義は『一つのものを皆で賢くシェアし、限られた地球資源を利用すること』」。日本では年間4500万枚の木製パレットが生産されている。これを5年持つとした場合、年間の流通量は2億2500万枚。樹脂パレットに転換するだけでも、森林資源の削減効果は相当なものになる。同社のパレットはウッドプラスチック製で環境に優しい原材料を使用。「木製から樹脂製への転換で、環境対応を進める企業の支援をしていきたい」と話している。
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