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製品・IT
水野運送店 ふそうの燃費コンテストに参加
2016年11月11日
水野運送店(福島県石川郡)は、昭和34年12月に設立。現在は深ダンプを中心に43台の車両を有し、産廃運搬を中心に事業展開している。
3代目として同社の指揮を執る水野光芳氏は、社長に就任して30年が経つ。家業である自社に戻ってきた途端に先代が他界。「周りからは『いきなりで苦労したでしょう』と言われるが、自分の思うままに舵を切れて良かったのではないかと考えている」と笑う。事業拡大に邁進するなかで、「最も厳しかったのはリーマン・ショック後の日本経済の落ち込み。売り上げは6割も落ちた」と振り返る。
苦境に立たされる中で取り組んだのが、原価計算による仕事の再構築。「車両費、人件費、燃料代、高速代、すべてを明確にし、誰でも適正な運賃を提示できるようにしていこうと考えた」
原価を明らかにする過程で分かったのが、「燃料代のインパクト。燃費の良い車が運送経営にとって、どれだけ重要かが改めて認識できた」という。情報化も推進し、デジタコのデータを活用した運行管理を導入。「従来は出庫して帰庫するまで、ドライバーの動きはほとんど分からなかったが、データを軌跡で追ってみると、いろいろと気付かされた。例えば、都内で休憩する場所がない時には、1区間だけ高速を使って次のパーキングで休むなど、ドライバー個々の工夫が分かり、『会社としてこれもあり』と様々な施策を打つことができた」
日々の動きを把握するなかで、「安全運行の実現には、適切な管理体制が必要であることを痛感した」と話す。当時はある程度、ドライバーに任せていた走行ルートも、「運行計画」としてきっちりと指定。「日帰りでも出すように徹底した」。当然、「古参ドライバーからの反発は大きかった」というが、「安全を優先した」
燃費対策では、社速走行を促し、「全社を挙げてエコドライブを励行している」。また、エコタイヤも導入。メーカーと話し合いを重ね、「実燃費をしっかりと見据えて採用を決めている」
さまざまな取り組みを経て、「最近は燃費改善にも限界があるように感じ、正直、ひと段落していた」という同社だったが、今年に入り、三菱ふそうトラック・バスが展開する「燃費合戦」に参加。同キャンペーンは、「スーパーグレートV2016年モデル」50台をユーザーに貸し出し、普段の業務で使用したうえで、従来車と燃費を比較し、参加企業間でも数字を競うという業界初の企画。
モニター車両について、「実際に使わせてもらってびっくり。当社が想定していた以上に良いデータが出て脱帽した」とうなる。「当社が平成23年に購入した車両ではリッター3.13キロで走っていたが、モニター車両では4.05キロをマーク。同じドライバー、同じコースでここまで違うとは。年間で考えるとこの差はとてつもなく大きい」と感嘆。「会社側で掲げている燃費の目標数値も軽々と超えた。担当したドライバーも、『同じコースを走って20リッターぐらい消費量が違う。社長、これはすごい』と驚いていた」
同キャンペーンについて、「おもしろくて良い企画だと思う。実際の業務で走らせることで、性能の良さが実感できた」と評価。「いまは少し落ち着いている燃料価格も、いつ高騰するか分からない。さらなる性能アップを期待している」と語った。
◎関連リンク→ 有限会社水野運送店
◎関連リンク→ 三菱ふそうトラック・バス株式会社関連記事
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