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製品・IT
ストレススキャン ストレスを数値で見る
2017年10月11日
「トラックドライバーのストレスをチェックすることで、安全運転を促すことや定着率をアップさせることも可能です」と話すのは、ストレススキャン(東京都港区)の西池成資社長。同社では、スマホのカメラで指先から脈拍を検出し、ストレスを定量的に判定するアプリ「ストレススキャン」を提供している。トラックドライバーのストレスを数値で見ることができれば、「体調が優れていないのか、何か心配事でもあるのか確認することができる。ストレスを見つけて対策を打つことで、ドライバーが働きやすい環境をつくることができる」という。
同社では、「現代社会が人々に与えるストレスに関するデータを収集・活用し、人々がストレスと正しく向き合い、健康で明るい生活のできる国づくりに貢献するための活動をしている」という。同社長は「現在、200万件ほどダウンロードされており、自分のストレスが全国平均のどの位置にいるかがわかる。プロドライバーに特化したアプリにすることも可能」という。
「ストレスが高い状態で運転を続ければ、交通事故を起こす可能性が高くなる。毎日チェックを続ければ、『今日はおかしい』ということが出てくるでしょう。事故を起こす前に手を打つこともできる」という。「会社を辞めることを考えている人や、病気のとき、例えば風邪をひく前もストレスが高くなる。運送事業者では毎日、アルコールチェックをされているそうですが、その際にストレススキャンを同時に行っておけば、アルコールだけではなく、体調のチェックにも有効」と指摘する。
もともと鉄鋼関連の会社で研究員として働いていたという西池社長。「16年ほど前だが、まだまだ日本はモノを売るというビジネスの固定観念から脱却できていなかった。当時、アメリカではさまざまなデータが集められていた」という。「そこで人のデータが集められていないことに気がつき、データを集めてソリューションとして出していこう」と考えたのが、起業のきっかけになったという。
運送事業者に特化したアプリとして「ハンドルにセンサーを装着させて、逐一、ドライバーのストレス度をチェックさせることもできる」という同社長。「50人以上の従業員を抱える企業の場合はストレスチェックが義務付けられているが、アンケートでは客観的なデータが出ず、本当の危険をあぶりだせないこともある。ストレスを測ることで、そのような危険をなくすことができる」と指摘する。すでに物流事業者が導入を検討しているという同システム。職場環境改善の一手になりそうだ。関連記事
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