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製品・IT
岩谷マテリアル アルミ製の軽量台車「KALTANA」
2017年11月9日
岩谷マテリアル(東京都中央区)は、アルミ製の軽量台車「KALTANA(カルタナ)」の普及拡大をめざし、各種展示会に意欲的に出展するなど、PRを強化している。金属部の岩坪史郎副部長に話を聞いた。
同社のアルミ製台車の歴史は古い。もともと園芸用として開発した「アルフロック」が90年、ある花き市場に数台が納入されると口コミで一気に拡大。93年には全国のユーザーによる利用者協議会が立ち上がり、95年にはメンテナンス付きレンタルサービスを開始した。
同台車は主に花きの生産地から全国の市場への配送に利用。「花の載った台車ごとトラックに積んで市場へ持っていくと、そこには空の台車が置いてあり、花を積んである台車と交換して持ち帰る。一方、生産地でも、花が載っているものと空き台車を交換する」というサイクルが出来上がっている。
同副部長は、「トラックに直積みをしていた頃は、手積み手下ろしで2〜3時間かかっていたものが、台車ごと載せるようになってからは、30分に短縮された」と胸を張る。このように花き業界で30年近く活用されてきた製品ノウハウを「違う業界に向けてアピールし、世に問いたい」という思いから、「KALTANA」が誕生したという。
花き業界で高く評価されたのが「サビなくて、軽い」という点で、他業界への展開でもこの点を訴求し、「KALTANAの重さはスチール台車の3分の1ほど」。同副部長は、「メディカル関連や食品、大手工場など、衛生面や美観を重視し、サビを嫌がられる現場は多くある」とし、さらに「軽量という点も、過酷な環境や女性や高齢者が多い現場で、極力、負担をなくすという意味で活用いただけるだろう」と、他業界への拡販にも手応えを感じている。
とはいえ、「日本の物流はカゴ台車とパレットが中心」という冷静な目線も持つ。「だからこそ、ニッチな業界で毛細血管のように、深掘りできるような業界を探している」という。また、「手積み手下ろしよりも、台車物流の方が人は集まる」とし、ドライバー不足解消の一助としての活用方法も提案する。
1285mm×524mm×1800mmの「タイプR」と、1285mm×1055mm×2068mmの「同W」の2種類をラインアップ。いずれも最大積載重量は600kg。「少量多品種の時代ということもあり、『R』のほうが多く出ている」。現場のサイズに合わせた特注品の製作も可能だ。
台車としての利用ではなく、同製品自体を棚として使っている現場もあるという。「食品業界では繁忙期と閑散期に合わせて頻繁に倉庫のレイアウトを変えられるが、リフトを使って固定棚を動かすより、これを棚として使って動かしたほうが楽なはず」
価格は、『R』が6万1000円、『W』が13万6000円。「繁忙期だけ使いたい」といったニーズに応えるためのレンタルプランもあり、1年契約のスタンダード・プランは『R』が月額940円、『W』が同3000円。1か月契約のショート・プランは『R』が同2100円、『W』が同6600円。
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