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    松下電器産業 デジタルMCA無線機「携帯型」が好調

    2007年4月16日

     
     
     

     運送事業者に、ドライバーとの連絡手段としてなじみ深い「移動無線」。いまなお、車両に搭載している事業者は多い。特にMCA無線は、一度に何台もの無線機へと指示が出せる点で高い支持を誇っている。「よりコンパクトなものを」という市場からの声にこたえ、松下電器産業パナソニックシステムソリューションズ社(横浜市港北区)はこのほど、800MHz帯デジタルMCA無線機「mcAccess e(エムシーアクセス・イー)」の携帯型無線機を発売。3月の発表以降、現在は生産が追いつかない状況だという。


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     「開発に一年半を費やした」という今回の携帯型モデルについて、ワイヤレス技術グループの川瀬克行チームリーダー(写真上、右)は「JIS規格・保護等級七級の『防浸型』。水の中にまるごと落としても大丈夫」と胸を張る。ここまで防水性にこだわったのは「バイク便など、屋外で使われることも想定した」からだ。また、電池運用時間は20時間(バッテリーセービングモード時)を誇り、これも「『丸一日途切れることなく、安心して使いたい』という市場の声を反映させた」と、システム技術グループの石井康一郎主任技師(同左)は語る。
     「電話機感覚の双方向通信が可能」なのも、同製品の特徴だが、やはり「MCA無線の最大の魅力は一斉同報」と、営業チームの大家政尚課長(写真下、右)は「即時性」を強調。「電話の場合はドライバー一人ひとりに連絡しなければならないが、MCA無線なら、一度に20人、30人に同じ内容を伝えることができる」とアピールする。また、無線というと、通信可能範囲が焦点に挙げられがちだが、「人口カバー率は90%を超える。特に、デジタル化以降は全国通話が可能になり、ご不便をかけることはない」と話す。今後も基地局の建設を意欲的に進める構えだという。
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     通信の堅牢性ゆえ、地震などの災害時にも通話が確保されていることも見逃せない。一時的に通信がダウンしても、インフラ自体に自家発電設備を持つため即時の復旧が可能で、営業チームの三谷孝志担当課長(同左)は、「企業防災の一環として導入してくださる事業者も多い」と話す。災害が起こった際、不通となった固定電話や携帯電話の代わりに支店間の連絡網として活用するという。松下グループも全支店に無線端末を置いているが、「先日の能登半島地震の際も円滑に連絡をとることができた」(同担当課長)。「まさかの時のための」連絡手段としてうってつけと言える。
     携帯型が誕生したいま、今後のユーザー拡大戦略としては、「アナログ無線からの転換」「車載型からの切り替え・併用」を狙うほか、「すべての運送事業者様が無線を取り入れているわけではない。当然、新規顧客の開拓も狙う」(大家課長)としている。GPSとの連動で、動態管理への利用など可能性の幅は広い。
     「『確実に、みんなにつながる』がコンセプト」(三谷担当課長)、「社会インフラのひとつとして、安心・安全をお届けするのが使命」(川瀬チームリーダー)と、携帯電話とは差別化された通信サービスを提供していく。
     同社HPアドレスは、http://panasonic.co.jp/pss/

     
     
     
     
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