-
物流ニュース
耐震ストッパー「グリパット・エコ」の販売に注力 ビーベストワークとエレクター
2020年3月9日
ビーベストワーク(剱持正和社長=写真右、東京都中央区)は、地震時にパレットのズレを防ぎ、ラック上の荷物を守る耐震ストッパー「グリパッド・エコ」を開発。
塩化ビニール(PVC)樹脂の特殊な突起形状がダンパーとして、免震とストッパーの役割を果たすという同製品は、全国で地震が相次いだ昨年、多くの企業から引き合いがあったという。
同社長と、免震性を持つ「ネステナー」製品と組み合わせて販売を手がけるエレクター(同目黒区)の松岡弘明氏(同左)に話を聞いた。
2011年の東日本大震災で、運営を請け負っていた倉庫が甚大な被害を受けたことから、剱持社長は、これを物流業界全体の問題と捉え、同製品を開発。「販売当初はBCPという考え方も世間で浸透しておらず、反応はいまいちだった」ため、「当時、東京都が行っていたBCP策定支援事業に参加するなど、リスクに関する全面的な提案ができるような体制を整備していった」。
同社長は、「業界の反応が大きく変わってきたのが2018年」と振り返る。
時代とともに、安全対策やリスクマネジメントといった概念が当たり前のものとなり、「大手企業では、事業継続計画のもと、本社での対策に始まり、ここ数年で物流現場や工場へと波及してきた。まずは人命、そして事業の継続、さらに物流を守るという流れ」。
松岡氏も、「5個1セットで5000円という価格も、当初は『少し高いのではないか』と言われていたが、今では『地震時に荷物が上から落ちてくるまでの時間が稼げるなら安い』と評価いただいている」と付け加える。
また、「大手薬品メーカーでは、震災が起こった際の二次、三次災害を考え、全国の物流現場で一斉導入された。安全対策だけでなくリスク管理という観点からも選んでいただいている」とも。
通常のプラスチックに比べて燃えにくい性質の塩化ビニール樹脂を使う同製品。
剱持社長は、「震災の二次災害は火災。その点、『グリパット・エコ』は難燃性の各種認証実験もクリアしており、安心して使っていただける」と胸を張る。
「最近は大手が積極的に選んでくれるようになった」と手応えを感じている同社長。「ネステナー自身が持つ免震性能とともに、付加価値として一緒にアプローチしていく。現場のことを知っている我々だからこそ、過去の経験も踏まえて、今の時代に沿ったBCPやリスクマネジメント対策を提案していきたい」。
◎関連リンク→ 株式会社ビーベストワーク「gripad-eco」
◎関連リンク→ エレクター株式会社「gripad-eco」関連記事
-
-
-
-
「物流ニュース」の 月別記事一覧
-
「物流ニュース」の新着記事
-
物流メルマガ