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物流ニュース
大変なのは卸業者?「紙パニック」災禍
2020年3月15日
3月7日の土曜日。岡山市内の大型商業施設に出向いてみると、数日前までガランとしていた陳列棚にトイレットペーパーや箱ティッシュが整理されて並んでいた。異常だった〝紙パニック〟も収まったということだろうか。
家庭紙の物流なども手掛ける県内のトラック事業者は「近年は平均的に動くから物量に繁閑の差がなくなっているが、今回は通常なら大型6台のところを同9台分という感じ。以前の超繁忙期を思い出す荷動きだった」と苦笑い。
社長によれば「朝には商品が入る。でも、それを待ち構える人たちが買い漁るから、仕事を終えて夕方に店へやって来た会社員らは購入できないという繰り返し」という。トイレットペーパーの97%は国内生産とのことで、「品切れすることは考えにくいが、震災のときの印象が強いのかもしれない。当時は工場が被災して生産がストップしてしまったわけで、今回とは事情が違う」と説明。
そのうえで「うちの会社は工場から倉庫、倉庫から卸業者までの輸送を請け負っており、むしろ大変だったのは卸業者だと思う」と社長。ただでさえトラックを集めるのに苦労する現在、その道のプロでもない問屋がどこまで対応できるかは確かに疑問だ。
同業の別の社長によれば「積み込みも荷下ろしもマスクを着けていないとドライバーは入れてもらえず、会社は点呼時にドライバーの体温を計るように荷主から要請された」と打ち明ける。早速、近くのドラッグストアやホームセンターを回ったものの、「非接触型の体温計はすでに手に入りにくい状態との説明を受け、仕方がないから赤ちゃん用の耳に差し込むタイプを買った」と大変だった様子を教えてくれた。
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