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物流ニュース
ヤマトリース 中古トラックのマッチングアプリ「トラマチ。」 非対面で売買が成立
2020年6月23日
ヤマトリース(東京都豊島区)は、中古トラックの出品や購入が販売店を通さずに簡単にできるマッチングアプリ「トラマチ。」を開発。昨年2月にリリースし、同年末から積極的な広報活動を展開するなど知名度向上に努めている。
同アプリは、ガイドラインに沿って必要情報を入力するだけで車両の出品が可能。サイトへは、不足している情報がないかなど同社がチェックした後に掲載される。
出品価格を売り手側が自由に設定できるのも特徴。プラットフォーム開発部の野田雅央ゼネラルマネージャーは、「相場をお伝えすることはあるが、経済的な理由や、『これまで大切に乗ってきた』などの思い入れもあると思うので、そこは尊重している。ご自身の納得いく金額で売るチャンスがある」と説明する。
成約後は売り手、買い手双方が同社へ手数料を支払う仕組み。「一般ユーザーだけでなく、大手中古ディーラーが買い手になることも増えている」という。
契約に関するほとんど全ての手続きは同社のスタッフが仲介。「現状渡し」が基本だが、名義変更や車検関連、看板の剥離などの基本整備、納車前の点検なども同社が手配する。「必要な経費はいただくが、チェックすべき点は確認してから引き渡すので安心して購入してほしい」。
同社が仲介するため、売り手と買い手が直接やりとりすることはなく、完全な非対面での売買が成立する。「誰から買っているのか、どこに売るのかもお伝えしない。双方の不安とリスクをどう担保するか考えた場合、このようなやり方が良いのではということになった」。
万が一、販売後に事前に伝えられていなかった瑕疵等が明らかになった際も、「売り手側に我々が連絡し、判断をしてもらう」と非対面を徹底。「そこまで行い、安心していただくことで我々への信用が生まれる」。
地域に根付いたディーラーや中古ディーラーを経由しての売買が基本だった中古トラック業界だが、昨今のネットの普及を目の当たりにし、アプリ開発に着手したという同社。野田ゼネラルマネージャーは、「当社には60名以上の営業スタッフがいるが、彼らを発信源として、リアルとネットの複合的な活用で、売り手と買い手をつなげることができればと考えた」とその思いを明かす。
従来の売買手法では、「ローカルなエリアという限られた選択肢の中でしか売れなかった」が、同アプリを活用することで「新たな選択肢が提供できる。価格相場を知るためにチェックされている方も増えている」と強調。また、「事業計画に合わせて、『車両の引き渡しは今の仕事が終わる6か月後』など、前もって売却することも可能になる」など、さまざまな活用方法を提案する。
「最終的には掲載数3000台」を目標とするが、「多ければ良いというものではないと考えている。台数は求めつつも、トラックを売るなら・買うなら『トラマチ。』というポジションを築いていきたい」と認知度向上をめざす。「もちろん、そのためにアプリの中身を充実させていく」という。
同氏は、「これまでヤマトグループとしてサービスを提供してきた歴史があり、常にユーザーの立場で、『自分たちは何が提供できるか』を考えている」とし「車両売買の選択肢の一つとしてアプリを使っていただき、継続的な利用につなげていきたい」と語る。さらに、「現在は中古トラックを中心に展開している『トラマチ。』だが、将来的には車両以外の商品やサービスも提供できる、『ここに来ればトラックに関することは、なんでも揃う街(マチ)』にしていきたい」とし、先の発展を見据える。
◎関連リンク→ トラマチ。
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