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物流ニュース
「営業車を高速無料に」 運輸労連・山浦中央委員長が訴え
2009年8月20日
全日本運輸産業労働組合連合会(運輸労連)の第42回定期大会で、中央執行委員長に就任した山浦正生氏は7月30日、物流記者クラブで記者会見を開き、「当面する最大の課題は『政治闘争』」と指摘。「政権交代の実現に向け最大限の取り組みをしていく」方針を改めて強調した。
山浦氏
山浦氏は「『働く者のための政治』を実現するために、民主党を中心とした政権を樹立し、安心して暮らせる日本にしなければならない。政権交代の環境は整っている。民主党政権実現に向けて運輸労連としても最大限の取り組みをしていきたい」と説明。
交通労連と協力して、6月に15産別で立ち上げた「路面連絡会議」(物流の産業政策問題に関する連絡会議)は「スタートしたばかりだが、今後は目に見える成果を上げるよう努力していく」と強調。
「最低車両台数」規制問題では「法令を順守し、コストに見合った適正な運賃・料金を収受するための前提となる最低台数は、現行の5台ではやはり無理がある」と批判。「社会的な責任を全うできる規模に引き上げる必要がある」と述べた。ただ、それが何台なのかは具体的に言及しなかった。
安全性優良事業所について、「Gマークはさらなる普及促進が必要。大手事業者に対して下請けや傭車へのGマーク取得を義務付けるような対策も含め、今後の運動の中で取り組んでいきたい」。
高速道路の無料化では「環状道路やインターチェンジなど、インフラがきちんと整備されるまでは、営業車両や福祉車両に限って無料化すべき」との考えを示したほか、暫定税率は「従来通り撤廃を求めていく」とし、「全体的な重税感の根幹をなす重複的な税負担」について、「必要な道路整備、安全・環境対策、労働環境の改善などの財源を担保として税体系の見直しと改革論議を深めていく」。
このほか、山浦氏は「全ト協の石井(健児)理事長から高速道路利用者に『トラックドライバーのマナーの悪さ』を指摘する声が一番多いという話を聞いた。もちろん、ごく一部と認識しているが、無謀運転やパッシングなどで一般のドライバーが『怖い』『危険』というイメージを受けているのは事実」と説明。
引き続き、「マイナスイメージを払拭するためにも、法令順守、安全ルールを守ることが大切。この先、少子化社会でドライバー確保の問題もあり、業界イメージは極めて重要」で「今後、組織拡大全国行動などでマナーアップを呼び掛けていく」と述べた。
山浦氏は「取り巻く環境は厳しく、難しい時代だが、換言すれば労働組合の真価が問われている時代でもある。中央本部、都道府県連、加盟単組と連携し、その役割と責任を十分果たしながら職場組合員の期待に応えられるような運動を目指して努力する」と結んだ。(土居忠幸記者)この記事へのコメント
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