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    ゆうパックとペリカン便、統合のめど立たず

    2009年9月17日

     
     
     

     10月1日にスタートするはずだった「ゆうパック」(郵便事業会社)と「ペリカン便」(日本通運)の統合が延期となった。佐藤勉総務大臣が8日の閣議後会見で、郵便事業会社(日本郵便)の「ゆうパック事業のJPエクスプレスへの移管」という事業計画変更申請を「実現性、具体性に欠ける」として認可しないと表明したためで、今後の統合のめどは立っておらず、予想外の事態に関係者は困惑している。JPエクスプレスには既に日本郵政グループから165億円が投入されており、「郵政民営化を見直すという民主党政権の格好の材料を提供してしまった」とする声もある。 


     認可できない理由について、総務省郵政行政部の担当官は「あまりにもずさんな(郵便事業会社の)計画」を指摘する。
     日本郵便は事業計画変更認可の申請を7月末に提出した。佐藤大臣は8月中旬、グループの統括会社、日本郵政の西川善文社長を呼び、計画の中で「懸念される事項」として(1)利用者サービスに関する郵便会社社員の教育・訓練が不十分(計画では実施教育訓練が統合当日の始業前1時間のみ)(2)統合後のサービス水準の維持(送達日数など)は不可欠だが、オペレーション体制に疑問。再検討してほしい(3)統合後の郵便事業への影響はどうか、またJPエクスプレスの業績が下振れした場合の具体的対応──の3点を示し、「速やかな」回答を求めた。
     これに対し8月下旬、西川社長から「事務的な回答」(担当官)が出されたが、「懸案事項については一切払拭されてないまま『10月1日の統合』を主張していた」という。佐藤大臣は改めて3点についての具体的な改善案を求めたが、西川氏からは応答がなかったため、「認可せず」の姿勢を固めた。
     「佐藤大臣でなくても、認可は難しいだろう」と担当官は説明しており、「民主党政権がスタートすれば、郵政民営化見直しの端緒になることは必至」と話す。
     07年の郵政民営化直後、日本郵政と日本通運の両社は「包括的業務提携」を打ち出し、「宅配便事業の統合」で合意。昨年6月には共同出資で新たな宅配便会社「JPエクスプレス」を設立し、「ゆうパック」と「ペリカン便」の統合に向けた準備を進めていた。
     今年4月1日には「ペリカン便」事業を新会社のビジネスモデルに基づき、先行的にリニューアルして提供を開始。あとは10月1日からの「ゆうパック」統合を実現させるだけで、統合後の「商品名」発表なども計画されていた。
     JPエクスプレスは日本郵便と日通が折半し、資本金3億円でスタート。物流のグローバル化が進む中、宅配便専門会社としての特化を目指し、現在は250億円に増資され66%(165億円)を日本郵便が保有。さらに向こう3年以内に500億円まで増資する計画だ。
     仮に同社で「ゆうパック」を扱えないことになれば165億円がムダになる。関係者からは「民主党政権の厳重チェックが入ることは避けられないだろう」との声が相次いでいる。

     
     
     
     
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