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物流ニュース
パナソニック 真空断熱保冷ボックス「VIXELL」開発
2021年2月24日
パナソニックは1月21日、ドライアイスなどの保冷剤を用いてマイナス70度の環境を最長18日間保持できる真空断熱保冷ボックス「VIXELL(ビクセル)」を開発したと発表。
ワクチンなど医薬品の輸送には厳格な温度維持が求められるが、一般的な断熱ボックスは板状の真空断熱パネル(VIP)を貼り合わせて断熱層を形成しているため、パネルの継ぎ目からの冷気漏れが課題だった。同社では、断熱性能を高めるキーデバイスとして、長年、VIPの研究開発を進め、冷蔵庫などの省エネ化を実現してきた。「ビクセル」は、これまで培ってきた技術やノウハウを生かして、VIPでは実現できなかった、箱型の立体形状に一体成型する独自加工で継ぎ目を無くし、冷気漏れの課題を解決。また、57Lタイプでは断熱材に発泡ウレタンとグラスウールを使用することで、同社従来開発品と比較して保冷能力を約30%向上させた。
「ビクセル」は、ボックス内に蓄熱ユニットを設置し、蓄熱ユニットの内外に保冷剤を充填することで温度を維持。蓄熱ユニットや保冷剤を変えることで、マイナス70度以下のドライアイス温度帯やマイナス20度以下、2~8度温度帯など、多様な温度設定にも対応する。さらに、衝撃吸収構造を採用することにより、ボックス内のシートの破損を軽減。ドライアイス温度帯においても、安定した輸送が可能となる。
同社は、2020年度末から製薬会社や流通業者などへのサンプル提供を開始し、早期の商品化を目指すとしている。
◎関連リンク→ パナソニック株式会社
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