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物流ニュース
住商グローバル・ロジスティクス 環境への取り組み促進
2009年11月9日
住商グローバル・ロジスティクス(SGL、東京都中央区)はこのほど、DHLジャパン(同品川区)のカーボンニュートラルな輸送サービス「DHL GO GREEN」を利用した。
住友商事(同中央区)の海外オフィスや独立法人向けにカレンダーや手帳などを輸送する際に活用したもので、DHLにとって日本での同サービス初受注案件となる。すでに発送は終了している。
「DHL GO GREEN」は、貨物輸送時に排出されるCO2量をDHLが算出。利用顧客は通常料金に加えて3%の割増料金を負担し、それをDHLが自動車代替燃料の開発やソーラーパネル、森林再生プロジェクトなどの炭素マネジメントプログラムに再投資するという仕組み。
サービスの活用について、SGLロジスティクス・サービス本部の栗村雄一輸入第二部長(写真左)は、「形が定められた商品として提供されているので、他の排出権取引のような煩雑さがない。DHLが取りまとめをしてくれて、オペレーションが変わらないので取り組みやすかった」とし、同部第一チームの表礼子サブリーダーも、「欧州で実績があり、確実性の高いサービスだったことも決め手。環境配慮企業として名高い企業もこのサービスを活用していた」と付け加える。燃料サーチャージの額が落ち着いたことも、料金の3%負担を可能にした一因だという。
親会社の住友商事が徹底していることもあり、「企業の責任として」環境に対する取り組みをすでに多数進めている同社。鉄道や内航フィーダー船の活用といった「グリーン物流」の推進はもちろん、ISO14001の取得も完了している。
栗村部長は、「たとえば、納期について消費者はそこまで求めていない場合もあるのに、今の物流は『無理』をしている状態。今後、コストとの兼ね合いも含めて、『1日遅らせれば環境負担が小さくなる』といった選択肢を検討してくれる荷主も出てくるのではないか」と分析する。
一方で、コンプライアンスの徹底も同社の方針だ。「協力会社に求めるのは、何よりも法令順守」(表サブリーダー)とし、「積み荷制限などは、たとえそれを断ることでビジネスがなくなったとしても違反をすることはない」(栗村部長)という。規制が厳しくなっている産業廃棄物についても、「10年前ぐらいから廃棄の状況をデータベース化するなど、取り組みを進めている」(表サブリーダー)。
また、全国に約300社ある協力会社については、「たとえば万一、事故が起きた際に荷主にどういう影響があるのかを考え、損害をミニマムにできるような措置ができる会社は信頼できる」とし、「納入に遅れる場合は、1本の電話の有無で安心感が変わる。要は『顧客視点』を持てるかどうか」(同部長)と話す。
関連リンク→ 住商グローバル・ロジスティクス株式会社
関連リンク→ DHLこの記事へのコメント
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