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    「自然と共生」掲げ 環境大臣賞を受賞 新宮運送

    2010年1月15日

     
     
     

     「受賞は当然」と木南一志社長(新宮運送、兵庫県たつの市)。先代の創業社長が当時、青焼きコピーをドライバー1人ひとりに配りながら日常の安全指導を継続する姿を見てきた。
     そうして根付いた企業風土が創業以来、約半世紀にわたって死亡事故ゼロを更新させてきた。独立行政法人・環境再生保全機構が手掛けるエコドライブコンテストの平成21年度の受賞者が先に発表されたが、「自然と共生できる企業」を掲げた長年の取り組みは参加企業の頂点となる環境大臣賞を受けた。
     「ドライバーになる若者が減るなかで地位向上と、人間を磨く取り組みが重要」と現在、ディーラーや自動車教習所と連携した新しい取り組みにも着手している。


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     全国で1社だけが受賞できる環境大臣賞。日常の「アイドリング時間の削減目標の設定」「デジタコによる乗務員と車両の運行状況チェック~評価」「グループミーティングによる燃費向上の目標設定~燃費データ管理」などをはじめ、平成4年から17年間続けている毎月の安全講習会や同5年に開始したS―DEC運動(無事故・無違反運動)、4年前から取り組んでいるイエローストッパー365運動(歯止め徹底)といった環境・安全の社内活動が評価された。
     一方、企業がおのずと環境問題に向き合うオフィス参加型のリサイクルシステム「世直しREサイクル」も手掛ける。オフィスから出る大量の不要紙は専用箱(世直しBOX)で回収され、溶解処理後に再生されたトイレットペーパーを排出企業が購入する。「回収して紙原料にするのではなく、不要紙を排出したユーザーが責任を持って資源を使い切ることが真のリサイクル」と、商品名に込めた思いを説明。
    0115s4.jpg 「売り上げを追求すれば今年が100なら来年は200、その次は500。仮に数字が落ち込めば、やみくもなコスト削減に走ることになり、よくなるはずがない。売り上げの追求は自社のためだけ」。そうした思いは「世直し」の原点でもあるだけに、「(廃棄から再生紙購入までの)システムを理解してもらえないユーザーとは取引しない」姿勢を貫く。
     グループ全社員238人に昨年9月20日、社長のポケットマネーで一律1万円が支給された。初の試みは「向こう1か月間に親孝行をしなさい」との思いが込められたもの。「(親孝行を)考えるだけでも意味がある」と使い道は個人任せだが後日、社長の手元には感謝の言葉を記した大量のはがきが届いた。
     いすゞと網干自動車教習所(姫路市)との3者連携で現在、新しい教育システムを探っている。デジタコのデータからドライバーを「機械的」に初・中・上級に3区分し、適性診断を手掛ける教習所では「人間的」な要素も加えて3分類。会社では管理者が日常業務からドライバーを3段階で評価するという3重のチェック機能で、さらに乗務員のレベルを高めたい考え。
     「人間形成によってトラックが先導する交通社会が実現できる」と話す。
    ◎関連リンク→ 株式会社新宮運送

     
     
     
     

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