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    「見切りで真の強みを生かす」トーマツイノベーション白潟社長

    2010年1月18日

     
     
     

     中小企業向けの研修サービス「イノベーションクラブ」を展開するトーマツイノベーション(東京都千代田区)の白潟俊朗社長は、2010年を「捨てる年」と断言する。業界問わず、多くの中小企業経営者と話す機会の多い同社長は、「『7割経済』というようなことも言われているが、これまでの好景気はアメリカ人が返せない借金を作ってモノを買っていたという『架空の需要』によるもの。この部分の落ち込みは直らない」と見る。

     同社長が、「新年の幕開けに、運送事業者の社長さんにも読んでもらいたい」と紹介するのが、経済学の重鎮であるピーター・F・ドラッカーの「ドラッカーの遺言」(講談社)だ。


     同書では、「経営の本質」が「成果を得るために、強みを生かすこと」と説明されている。同社長は、「これはつまり、自社の売り上げを上げることのできる『強み』を考えなさいということ」と説明した上で、「会社を始めてから3年ぐらいなら、『時流に乗った』という理由で繁盛していることもあるだろう。しかし、5年、10年と続いている会社は、何らかの強みがあるはず」と話す。「この『強み』が見つからないような会社であれば、畳んだほうが賢明」と厳しい一言も。
    0118t.jpg ドラッカーの著作とともに同社長が紹介するのが、江戸時代の商人の教え。いわゆる「見切り千両」と呼ばれている教えで、「働くと1両。考えると5両。人に知恵を借りると10両、ひらめくと100両稼げる」、さらに10倍の1000両を稼ぐには「見切る」ことが必要という教えだという(ちなみに、さらに10倍の1万両を稼ぐには「無欲」)。
     ドラッカーと江戸時代の商人が「経営の本質」として同じことを言っていたというのは興味深い。「自社の本当の『強み』を生かすには、『元・強み』を捨てることでもある。儲からない仕事は思い切って切る。100両ずつの仕事を3つしていても、300両にしかならない。しかも、そのうちの1つがコケてしまえば、200両、100両と売り上げは減っていく。『見切る』ことをして1つに集中すれば、1000両に達する可能性がある」。過去、つまり「昔の強み」にしがみついていては未来がないということだ。
     一方で当然、「捨てる時には痛みを伴う」。旧来の荷主との取引終了、一時的な売り上げの減少、人減らし、減車…悲しい思いをする人間も出てくるかもしれない。
     自身も経営者として数々の「捨てる」選択をしてきた経験を持つ同社長は、「『捨てない』選択をした時と『捨てた』時、どちらのほうがハッピーになれる人数が多いかを考える」という。「離れていく人もいるだろうが、『1年で売り上げを回復させる、3年で倍にする』といった夢を描ければ、社員もがんばれる」。
     なお、「捨てる」作業は「大胆かつ緻密に」が鉄則だ。「社長の思い入れがあるか」「他社が真似できない(しにくい)強みかどうか」「市場規模や寿命はどれぐらいか」といった観点から、「その強みに特化して(=他を捨てて)本当に大丈夫か」ということを検証する必要がある。
     年明けに目標を立てる社長も多いだろうが、あわせて自社の「強み」を改めて考える時間を設けてはいかがだろうか。
    【プロフィール】
    中堅・中小企業専門のコンサルティング会社・トーマツイノベーション代表。「日本の中堅・中小企業を元気にする」のが同社のモットー。1社月額3万6750円からの「イノベーションクラブ」を展開し、2500社以上が会員となっている。著作に「デキるトップのすぐ効く!しかけ」(大和書房)、「仕事の5力」(中経出版)など多数。
    ◎関連リンク→ トーマツイノベーション株式会社

     
     
     
     
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