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    バラ積み緩和トレーラ 中古車市場で価格高騰

    2011年1月5日

     
     
     

     国交省による軸重10t超の車両での運行が禁止されたことを受けて、シングルヘッド第5輪荷重11.5tの車両が認められなくなり、同車両を新車で購入できなくなった。これにより現在、同トレーラの中古車はこれまでにないほどの高値で、中古車市場で取引されているようだ。


     同トレーラは数年前、鋼材などの車両で積載量28t程度のバラ積み緩和が認められた。しかし、国交省などは昨年に入り、道路維持の観点から、軸重10tを超える車両の緩和は認められないとしたため、シングルヘッドでの新車購入でバラ緩和ができなくなった。このため、すでにバラ緩を持つシングルヘッドでしかバラ積みが認められないことから、同シングルヘッドのニーズが中古車市場で高まり、高額取引されているようだ。
     大阪府堺市で第5輪荷重11.5tのシングルヘッドを約30台保有する運送会社では、「今年に入って、当社のバラ緩が認められているトレーラヘッドに対して、中古車買い取り業者から多くの電話が入ってきており、トレーラヘッドを高額でもいいから譲ってほしいとの問い合わせが増えた。すでに1台700万円を超える価格で、同車両を求める運送事業者に数台譲った」という。
     「これまで4年落ち程度のトレーラヘッドは、高くても買い取り価格で400万円程度だったが、現在は500万円から600万円で買い取りされて、市場では700万ー800万円程度に値上がりしているようだ。保有台数をすべて売却しても大きな利益が出るほど」と話す。
     中古トラックなどの買い取り業務を行うドメスインタートレードでは「シングルヘッドでバラ緩を保有する車両は高額で取引され、求めるユーザーも多いが、価格が上昇し過ぎてなかなか購入できないのが現状だ。当社もユーザーには、ある程度高額になることを了承してもらい車両の買い取りを行っているが、貴重な車両であるため、高額でも譲らない事業者も多い」と説明する。
     また現在、ユーザーから同トレーラヘッドの注文を受けている三晃自動車の担当者も、「400万ー500万円程度で車両の購入を依頼されているが、オークションなどで販売されているものは全て予算額を大幅に上回り、手が出ない」と話すなど、どこの中古車販売店や買い取り業者でも価格高騰に困惑している様子。
     同シングルヘッドがなければ事業が成り立たず、新たなツーデフトレーラヘッド(第5輪荷重14t、18t)では燃費が悪く現状の運賃では事業を続けられない運送事業者もおり、国の突然の変更で新たな課題を背負わされる形になっている。

     
     
     
     

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