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物流ニュース
山鈴運輸 高齢ドライバーの受け皿に鉄工所開設
2011年8月15日
ドライバーの高齢化が懸念されるトラック業界。長年にわたって会社を支え、貢献してきたドライバーが、高齢でトラックに乗れなくなったとき、どう対処するか。「体力的に運転は無理だからと、簡単に解雇できるものではない。運転以外の仕事ならできる」と、運転できなくなったドライバーらの受け皿を整備する事業者も出ている。
ドライバーらの受け皿を整備したのは、山鈴運輸(高橋昭社長、千葉市若葉区)。同社は平成18年、成田市に鉄工所を設けた。
製造メーカーである荷主の入出庫管理から配送まで手掛けていたという同社は、荷主の事業拡大にともなって3PLの受託を進めていたという。高橋社長によると、「荷主と話を進めていく中で、荷主が作りきらない製品の製造を、うちでやれるのではないかと提案したことが受け入れられ、鉄工所の開設となった」という。
同鉄工所では、主に自動倉庫のラックを製造しているが、「荷主の余剰となった製品を製造しているので、荷主にも、うちにも無理のない運営ができている」と、同社長は指摘する。同鉄工所は、あくまで、同社で長く働いてきたドライバーが定年を迎えるのにあたって、受け皿として立ち上げたものだ。「無理をしないで働けるというコンセプトでやっている」。
とはいえ、開設から5年が経ったいま、同事業の売り上げは月間1000万円を超
え、同社事業の柱の一つに成長しつつある。鉄工所で働く職人は15人いるが、そのうち10人がドライバーとして長年務めてきた人たちだ。
荷主にとっても、自社で賄いきれないものを同社に頼めるということで、利便性が図れるというメリットが出ているという。同鉄工所の開設によって、荷主ともこれまで以上に強固な信頼関係の構築が図れている。この記事へのコメント
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