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    貨物受領書 印紙は必要?不要?

    2013年9月3日

     
     
     

     「個別に判断するしかないので、気になる場合は文書を見せてほしい」と国税庁の担当者。一方、運送事業者は「追徴されるか否かのチェックを、わざわざ申し出るわけにはいかない」と話す。
     その貨物受領書が単に受け取りを証明するものか、それとも運送を委託する契約書と見なされるかによって発生する印紙税の問題は、かつて引越事業における見積書の扱いなどでもクローズアップされてきたが、近年、共配や混載便など小口荷物の集荷を手掛けるトラック事業者が増えるなかで同種のトラブルが散見されるようになった。
     なかには税務署から指摘を受け、実際に多額の印紙税を追徴納付させられるケースも起きているのが実情だ。


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     「荷送り状」「荷物受取書」「発送伝票」「貨物受領書」など表題はさまざまだが、いわゆる貨物の受領を証明する文書は、その内容によって印紙を張る必要があるか否かが変わる。一般的には「荷送人の控えとして使用するもの」((1))は非課税だが、輸送を引き受ける証として運送会社が署名、引受印などを押した時点で運送契約書として課税される。
     一方、「荷送人に交付するもの」((2))は運送に関する契約書として課税されるが、荷送人の住所や氏名、運送品の内容、数量といった程度の記載内容で、文書の表題などから見て「運送品の受領事実」を証することが明らかなものは運送品の受取書として非課税――。こうした説明だけで自社が発行する文書が課税対象か、それとも非課税かを判断することは容易ではないだろう。
     複写式の貨物受領書を使用する西日本エリアの運送会社が過日、税務署から印紙税の未納を指摘された。過怠税(通常は3倍だが、申し出の場合は印紙税額の1.1倍)も合わせ、5年前までさかのぼる格好の追徴額は決して安くはなかった。同社幹部は「金額(運賃)が明記されている場合、それが1万円未満なら非課税で、1万円を超えると200円の収入印紙を張らないといけないことは理解していたが、金額が一切表示されていない場合はすべて印紙が必要ということを知らなかった」と振り返る。
     印紙が張られていないことを指摘されたのは出荷主に手渡す1枚目の伝票だが、「あすは我が身」と心配する同業他社の姿もある。食品の小口配送を主力とする同エリアの運送会社の貨物受領書の体裁もほぼ同じ内容で、出荷先の荷主名と運送会社名が印字され、あとは個数と荷物の送り先くらいで、運賃は記されていない。「大手特積み事業者と違って、箱の大きさや重量が変わると運賃は即座に計算できない。1か月分の伝票をまとめて請求するのが普通」(社長)という声が取材で多く聞かれた。
     「責任の所在うんぬんということではなく、まずは安心・確実に荷物を届けるという手続きのなかで不可欠」と、貨物受領書の意味を説明する日用雑貨の店舗配送を手掛ける運送幹部。日によって出荷数が異なり、それを確認したドライバーがサインをして受領書の1枚目を出荷人に手渡す。しかし、その些細な文面の違いなどで印紙税が課税されるか否かが違ってくるというから看過できない問題であることは間違いない。
     国税庁の担当者によれば「例えば、複写式の受領書の1枚目をあらかじめ出荷人が切り取り、残りを運送会社のドライバーに手渡した場合、出荷人の手元に残る伝票にドライバーのサインや押印は残らない。それが(1)として解釈される文書に当たる」(課税部審理室の担当者)と説明。一方、さらに判断が難しい(2)は「荷物を受領しました…その行為だけなら、例えサインや押印があっても非課税。ただ、荷物の行き先が書かれていて、それをドライバーが引き受けたということなら運送契約として印紙が必要」(同)という。
     そのうえで「印紙税は文書に課すものであり、どういう内容の記載になっているかが問題。単にサインや押印があるか否かで判断することもできず、基本はケースバイケース。実際に書式を見せてもらえれば運送契約か、非課税の文書かをアドバイスできる」。ただ、運送関係者からは「追徴を覚悟して受領書を見せるのも勇気がいる」と複雑な心境を明かす。

     
     
     
     
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