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    増税後の反動を懸念 前年同期比では荷量増加の動き

    2014年2月17日

     
     
     

     昨年度末、「トラックが足りない」「これ以上、仕事ができない」という嬉しい悲鳴を聞く機会が多かった。しかし、「春の消費税アップまでの束の間の夢」「春以降の反動が怖い」などと、一時的との見方をする声も少なくない。今まで下降を続けてきた荷動きが本当に回復したのか。それとも一時的な「バブル」に過ぎないのだろうか。
     これまで、荷動きは右肩下がりを続けてきた。それに伴って運送事業者数も平成20年度末、初めて前年度より減少した。それから新規参入事業者は右肩下がりの状況が続き、平成24年度末の運送事業者数は6万2910者となっている。運送事業者数が頭打ちになっている背景には、国内の荷物量の頭打ちもある。


     景気が順調に回復しているように見えるが、国内の貨物輸送量は10年以上も減少を続けている。平成11年度58億6300万トン(トラック・営業と自家用含む)だったものが、同22年度には45億8200万トンにまで減少した。国交省の「トラック産業の将来ビジョンに関する検討会」でも、「今後、国内のトラック輸送需要が増大していくとの前提に立つことができない中で、中国、インドなどのトラック輸送は著しく増大している」と指摘。
     国内の運送事業者の経営状態については、「営業利益率、経常利益率が赤字となるなど、我が国の経済を支えるトラック運送事業の経営基盤の確立が大きな課題となってきている」と指摘している。
     しかし、全ト協の「最近のトラック輸送に係る緊急調査」によると、「昨年の同時期と比較して、12月期の貨物量が増加とする事業者は約4割にのぼり、運賃は約10%前後の事業者が上昇(改善)傾向にある」としている。地域別では、東北・中国・九州ブロックで運賃水準が改善したと回答した事業者が目立つ。荷主側からは「『運賃を上げてでも輸送力を確保してほしい』とする実態も確認されている」としている。
     中部地方の運送事業者は「春以降の荷物をどのように確保するかが課題」と、頭を悩ませている。

     
     
     
     

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