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    イオングローバルSCM 他社間でコンテナ共同利用

    2014年12月24日

     
     
     

     イオンと花王が、コンテナを共同利用し、より効率的なモーダルシフトを実現して2か月。他社間でのコンテナの共同利用は、リードタイムや製品の相性などの難しさがあるとされているなかで、一歩進んだ環境課題への取り組みとして注目を集めている。イオンの物流を担うイオングローバルSCM(山口緑社長、千葉市美浜区)事業本部運営統括部運営管理部の坪井康彦部長(写真左)と同運営管理部効率化グループの泉裕介マネジャー(同右)に話を聞いた。
     同社では、6年ほど前にCO2削減への取り組みとして、社内で車両開発に関する「環境車両研究会」と、モーダルシフトにかかわる「鉄道輸送研究会」を発足させた。


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     2010年に「鉄道輸送研究会」を外部にも開放し、つながりのあるメーカーにも声を掛け、現在、21社のメーカーが参加している。同研究会は、四半期に一度のペースで開催され、JRコンテナの仕組みや、先進事例などの勉強会と意見交換を行っている。
     坪井部長は、花王との連携の経緯について、「31フィートコンテナを使っての鉄道輸送を効率的に行うため、協力し合えないかと研究会でお声掛けした」と話す。31フィートコンテナは大型トラックと同じ大きさで、ウイング車のように両サイドが大きく開くため、「荷捌きがスムーズで扱いやすい」というメリットがある。「積載効率と作業効率の面で、利用しようと考えた」という。
     しかし、鉄道輸送では、「ゴトコン」と呼ばれる12フィートコンテナが一般的で、31フィートコンテナは数自体が少ない。また、「往復でしか契約ができない」というデメリットがあった。これを解決するため、コンテナの共同利用が企画された。
     東京駅から花王の商品を積み、福岡でカラになったコンテナにイオンのプライベートブランドであるトップバリュの飲料を積んで戻る。立地面ではお互いのニーズを満たしていたが、「工場から出荷されるタイミングや物量、リードタイムの問題をクリアするために、緻密な計算と実証を行った」と同部長は言う。また、食品(飲料)と洗剤を同じコンテナで運ぶため、臭いの問題にも気を遣った。泉マネジャーは、「実証実験でも臭気計をつけたり、実際に飲料の味を確かめるなど配慮した」と話す。
     9月から運用がスタートし、現在「一週間でコンテナが一往復するペースで共同利用している」という。イオンでは、これまでのトラック輸送と比較して「CO2排出量が5分の1になる見込み」と言い、環境負荷の低減効果は大きい。
     「今後も研究会のメンバーを増やし、様々な提案をできれば」と、二氏は話し、「長距離ドライバー確保や人材不足に対しても対応していきたい」としている。

     
     
     
     

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