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物流ニュース
アイ・ティ・イー 20FTハイブリッドコンテナによる鉄道輸送試験に成功
2025年1月6日New!!
アイ・ティ・イー(ITE、パンカジ・ガルグ社長、東京都千代田区)はこのほど、全日本食品の協力の下、丸紅(柿木真澄社長、同)と共同で実施したIceBattery20FTハイブリッドコンテナによる鉄道輸送試験に成功した。
同試験により、ITEのハイブリッド冷蔵技術が日本の物流および環境問題に実用的な解決策を提供するだけでなく、積載品の品質を維持しながら輸送中に電力・ディーゼルを一切使用しない省エネ輸送でコスト削減を実現できることが確認されたという。
今回の試験では、千葉県流山市~北海道恵庭市間の輸送中、一切のディーゼル発電機や電源を使用しない低温物流の実現に成功。同コンテナは青函トンネル内においても庫内を冷却し続けることができ、最適な条件で農産品を最大7日間新鮮に保つことが証明された。
輸送開始前の予冷時間以外、輸送中に燃料や電力を使用し冷却する必要がないため、予冷と輸送にかけた合計120時間における冷却に要したCO2排出量は約0.02トンとなり、通常のリーファーコンテナに比べ排出量を大幅に削減。
これにより、日本農家の収益拡大につながり、農産品をより新鮮に低コストで提供できるとしている。
今回の試験で、同コンテナが輸送中に電源を使用せずに最大108時間、2~8度の温度と90%の湿度を維持し、12種類以上の冷蔵品の品質を損なうことなく輸送できることが実証された。遅延が生じた場合でも、108時間など一定期間内であれば、コンテナ内の温度と湿度を安全に保つことができ、農産品の鮮度を維持できることも確認された。
ドライバー不足解消、燃費・エネルギーコストの削減、鮮度と品質保持に貢献でき、モーダルシフトの促進、食の安全確保、エネルギー効率を高めることが期待できるとしている。
パンカジ・ガルグ社長は、「今回のトライアル輸送は、多くの課題に対して実行可能な解決策が存在することを示すための第一歩に過ぎない」とし、「特に食品部門において私たち日本企業が一丸となり障害を乗り越え、国内および世界で『メイド・イン・ジャパン』の食品を再活性化していけることを確信している」と話している。
◎関連リンク→ アイ・ティ・イー株式会社
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