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物流ニュース
北ト協 横転事故を防ごう、3次元重心検知システム検討会
2015年4月23日
北ト協は2月18日、「3次元重心検知システム検討会」の初会合を開いた。重心検知協会などの協力のもと、年度末まで海コンなどを積むトレーラの横転防止のための実証実験を行い、来年度以降も事業を重ねる。座長には北海道大学の中辻隆名誉教授、座長代理には常磐大学の松原克志教授が就いた。
道内では、積み荷の片寄りやコンテナの重心点が変化することを起因とする横転事故が年に数件起きており、これらはドライバーだけでは対応が難しいといった側面がある。東京海洋大学の渡邉豊教授が発明した「3次元重心検知システム」を栗林海陸輸送と伸和物流システムの車両に搭載し、トレーラの横転防止に関する知見を得ていく。
同システムは、車体に2軸ジャイロを設置し、横転限界速度や荷崩れの発生などを警告するもの。運転席に取り付ける演算・表示装置に横転の危険度をパーセントで表示する。
渡邉教授がラジコンのトラックに実際のシステムを搭載し、3次元重心検知理論やシステムの精度・効果を説明。「30トンを超えるコンテナを積んだトレーラは、乗用車とは全く領域の異なる安全対策が必要。制限速度以下でも横転事故が起きている。北海道は過酷な輸送環境にあるので、実験や検討を通じて、社会システムとして命を救う技術の普及が必要という方向付けを提案していきたい」と語った。
海上コンテナ部会の森谷哲嗣部会長(栗林海陸輸送)は「海コンは、積み付け状態や重量などの情報が運ぶ側にとって乏しいのが実情。横転事故といつも背中合わせなので、この事業を通じて安全輸送につながれば」と話した。この記事へのコメント
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