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    流れを読み周囲を把握 配車マン歴10年のベテラン

    2015年7月29日

     
     
     

     埼玉県内の運送会社で配車マンとして活躍するA氏は現在44歳。ドライバーとして同社に入社し、配車マンとしてのキャリアは10年以上になる。
     「午前中が勝負」という同社の配車。その日、請け負った荷物と次の日の配車までを決めていく。自車はもちろん、協力会社のトラックにも荷物を振り分け効率よく配車を組まねばならない。「経験を積むうちに、荷物や車の出方の〝流れ〟がわかってくる。これは習うものではないし説明が難しい」と言う同氏。「運送会社の中にも〝流れ〟に疎いところがあり、皆が車を取ろうと連絡するので、そこは朝一番に押さえてしまう」と話す目はさながら野ウサギを狙うハンターだ。「〝野ウサギ会社〟もいつまでも同じではなく、荷主の変化などで車が出なくなるのが常。いつも新たなパートナーを探している」と、ネットワークづくりは怠れない。


     荷主や協力会社の〝流れ〟だけでなく、自社のドライバーの性格についても把握し、「この人は早く上がりたいタイプだから、次が付くかもしれないところは避けよう」「稼ぎたいと言ってたし、付ければ喜ぶだろう」という日頃の気配りも重要だ。
     「『大変だね』『大丈夫?』の一言が言えるかどうか」。各方面への気配りがあって初めて効率の良い配車が組める。同氏は配車マンとしての仕事にやりがいを感じつつも「年々制約が厳しくなり、考えなければならない要素が増えている」と話す。
     「特に、コンプライアンスまで考えると、いくら近場であっても車を回せなかったりと配車にとっては厳しい面が出てきている」と言う。「前もって予定を組める仕事だけではないのが物流。行政関係にも現場をよりよく知ってもらえたら」と本音を漏らす。

     
     
     
     

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