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物流ニュース
ハークスレイとアサヒL&C 「運送会社と同じ目線で」
2015年9月2日
持ち帰り弁当事業として西日本を中心に「ほっかほっか亭」を展開するハークスレイ(大阪市北区)の物流子会社であるアサヒL&C(兵庫県尼崎市)では、物流効率化とコスト削減に取り組むほか、食材加工・開発にも力を入れている。物流管理部次長の平野匡哉氏に話を聞いた。
同社は「今までの物流業務(Logistics)に加え、食品加工場(Commissary)を併設し、そこで加工したものを販売していこう」という動きから、昨年4月に旧社名のアサヒ物流からアサヒL&Cに社名変更した。原材料の調達、商品開発、食品加工場での生産、在庫管理、販売管理まで行い、ハークスレイの物流業務をサポートしながら、独自展開を目指していく姿勢だ。
同社は今年で設立24年目。尼崎流通センター(本社併設)は10年前に開設され、近畿のほっかほっか亭店舗への配送の物流拠点となっており、全国へのマザーセンターとしても機能している。
同センター内では徹底した衛生管理がなされており、作業後には必ず清掃を行っているが、「従業員が皆、食品を扱っているという意識の中で自然と動いている」と平野氏は話す。
効率化への取り組みとして、「一番はシステム化。3年前から順次、機能を付け加えているが、それまでは人の目による発注を行っていたので漏れが発生していた。今は商品ごとに登録を行い、予測の出荷数量を算出できるようにして、適正在庫になれば自動発注する独自のシステムを使って在庫管理を行っている。仕分けにはデジタルアソートシステムやハンディのシステムを使用することで誤出荷防止や人件費削減、スピーディー化、パートでも同様に作業ができるしくみ作り」と、全体のコスト削減につながることを常に意識しながらシステム化を進めている。さらにメーカーやベンダーに、出荷数量や在庫データをオープンにすることで、ムリ・ムダをなくすように努めている。
同センターでは、約100人の社員・パート従業員が働いている。加工場では主に、唐揚げに使う鶏肉の加工を行っている。店舗からの受注数に応じて製造し、翌日に直接各店舗に届けていく。特別な保冷ボックスや保冷シートなどを活用し、最適な温度を常に保っている。
配送エリアは大阪・兵庫・奈良・和歌山の近畿エリアで、年に1〜2回は店舗状況に合わせたコース調整を行い、無理のない運行に努める。
運送会社に配送業務を委託しているが、「運送会社と同じ目線でお付き合いしている」と同氏。「今は、どこの企業もドライバーが集まらないという話を聞く。人材不足に目を背けず、荷主・運送会社の全体で考えていかないとドライバーはいずれいなくなる」とし、「荷主という立場に甘えず、運送会社が苦しんでいることや辛いことを一緒になって改善していきたい。ドライバーばかりに負担がかからないよう、バランスを取りながら輸送の効率化を進める。運送会社がつぶれてしまったら、お客様にも迷惑がかかる」と物流全体に視野を広げる。
運送会社とは各社のリーダーを集め、月に1回ミーティングを行っている。その月のミスや動きを情報共有し、対策を立てている。そのほかも必要に応じて個々に面談を行うこともあり、きめ細やかなコミュニケーションを図っている。「切磋琢磨してもらい、情報交換で活性化していってもらえれば」と運送会社の発展を考える。
今期に入り、これまでのノウハウを生かし、加工食品の外販にも積極的に取り組んでいるが、同センターで加工している鶏肉と、同社貝塚精米センター(大阪府貝塚市)で扱う精米を2本柱に力を入れている。今後、外販が増えれば、「全国の物流センターを活用することで物流費の面で効率化が可能で、お客様に喜んでいただける」と、常に消費者の立場で物流を見ている。
◎関連リンク→ 株式会社ハークスレイこの記事へのコメント
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