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物流ニュース
関根エンタープライズ 新卒採用、研修を徹底
2015年9月8日
関根エンタープライズ(関根崇裕社長、埼玉県越谷市)は昨年度から、新卒採用を開始している。今年度は高卒、大卒合計10人の新卒者が入社した。同社では、新卒者に対して3か月の新人研修カリキュラムを設け、計画的に採用、教育を行っている。
同社で新人教育を担当する教育課の小山剛課長は「1人、2人ではないだけに、計画的な新卒採用には社内の教育制度の確立が欠かせない」と話す。そのため新たに教育課を設け、新入社員研修のカリキュラムを作成。4〜6月の3か月間をこれに当ててきた。
「最初の1か月は、みっちり座学」といい、「私たちは日本一のありがとうを運びます」という同社の理念や、社会人としての礼儀作法、心得を学ぶ一方で、同期の関係構築を促す。「LINEなどの通信ツールやSNSを活用して、新入社員同士の関係作りを後押しするのも重要」と小山課長。「仲間作りや上司の声掛けで、新入社員を一人ぼっちにしないよう取り組んでいる」と言い、「目の前にいる若者に合わせたアプローチをしていくことが必要」と続ける。
さらにこの間、自社の営業所訪問だけでなく荷主訪問を行う。「訪問した荷主の仕事に配属される者ももちろんいる。自分らが運んでいるものは誰かが一生懸命作ったものだと目の当たりにすることで、荷扱いが確実に変わる」という。
続く2か月目は、実地での安全講習だ。バック練習など、ドライバーとしての運転スキルの向上、安全確認が習慣化するまで行う。
これらを学び、3か月目にようやく仮配属となる。各営業所ではツーマンで指導を受け、業務を習得していく。同課長は、「ばらばらに配属されても、LINEやフェイスブックで同期がつながりを持っているし、上司とメールをやり取りすることで、その日の目標を定めて取り組むことや、それに対する評価をもらえる仕組みを作っている」と、手厚いケアで今年も離職者は一人も出ていないという。
いよいよ今月、最終チェックを受けて一人立ちする新入社員たち。同課長自ら各営業所を巡回し、最終的なチェックを行う。「教育課が責任を持って新人の一人立ちまでを見る。営業所の担当者はあくまでも教育のお手伝いをしてくれているという位置づけ」。誰がどこまで責任を持つのかを明確にしたことで、「教育にかかわってくれる人たちも動きやすくなった」という。
来年度、15人の新卒採用を目指す同社は既にリクルート活動を本格化させている。「運転ができればよい」という従来のドライバーではなく、同社の社員としての教養を身につけた新入社員たちが、今後の同社を支えていく。
◎関連リンク→ 株式会社関根エンタープライズこの記事へのコメント
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