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物流ニュース
学研ロジスティクス インフラ環境に依存しないデジタル検品提案
2015年10月20日
学研ロジスティクス(東京都品川区)は、納品書に印字されたQRコードにすべての情報を集約することで、インフラ環境に依存しないデジタル検品を実現する「i3(アイスリー)ハンディターミナルシステム」(2014年8月特許申請)を開発した。1日、1か月単位の業務波動を吸収し、どんな場所で使用してもメーン倉庫と同等の出荷品質を保つことができるという。
WMSなどのシステムを使用した検品作業では、サーバーの情報にアクセスするため、無線LANの設定などパソコン環境の整備が必要となる。一方、同社が開発したQRコードに情報を詰め込むという方法は、納品書とハンディターミナル、プリンターがあれば、どこでも検品ができる。使用場所を問わないため、緊急時には会議室などでの作業も可能だ。
使い方は、送り状QRコード、検品QRコードの順に読みとり、次に商品のバーコードを読みとる。そしてお買い上げ明細、送り状番号をスキャンし、作業は完了する。
送り状は、一つの作業が完了すると発出する仕組みになっている。また、作業中で商品や個数の間違いがみつかると、音と振動で作業員に伝えるため、もれがない。ソリューション本部システム部の乙訓公雄副部長兼運用課長(写真中央)によると、「品質を維持したまま外部倉庫へ依頼できるため、ピーク時に合わせた人員補強の必要がなくなった」という。
「大きな商品はラインに流して検品を行うことが多いが、不備があると作業が終わるまで他の全ての作業が止まってしまう。しかしこのシステムを使えば、不備のある商品を一度除き、後で落ち着いて処理できる」と乙訓副部長。1台のプリンターに対して、複数のハンディターミナルでの対応も可能だ。
検品データは、サーバーに飛ばしたり、USBに読み込むことも可能。また、情報はすべて暗号化されているため、情報漏えいの心配がない。さらに、システムへの依存度が低く、プリンターの電源さえあれば起動できるため、BCP対応としての使用にも期待される。
乙訓副部長は「イベントにおける入場管理など、物流以外にも使っていきたい」と展望を描く。「自社開発のため、現場の要望を聞いての改良が可能で、なおかつ費用も抑えられる」という。今後、システムのパッケージ化を検討しており、乙訓副部長は「この使いやすさを他の事業者にも実感してほしい」と話している。
◎関連リンク→ 株式会社学研ロジスティクスこの記事へのコメント
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