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    谷川運輸倉庫 谷川常務 「紙のエキスパート、匠の技継承」

    2015年10月26日

     
     
     

     「倉庫業は受け身のイメージだが、今の時代は主体的に動かなければ仕事を失うこともある。積極的でないと会社として新たな展開も望めない」。100年以上の歴史を持ち、40を超える配送ネットワークを有する谷川運輸倉庫(谷川茂社長、大阪市北区)。
     関西で紙物流をリードする同社は、「流れを変えよう」という行動指針のもと常に改革に取り組み、高みを目指している。倉青協に入会して8年目を迎える谷川隆史常務に、同社のこれまでと、今後の事業展開などについて聞いた。
     同社は2001年に創業100年を迎えた。全拠点合わせて約2万坪の敷地面積を有し、山陰便、山陽便など約56年続く小口積み合わせ便はユーザーに好評だ。紙以外にも加工食品・工業用品・ソーラーパネルなど取り扱い実績も多い。
     大阪における新聞巻取紙の大部分を取り扱い、緻密なスケジュールで発行される新聞に正確かつ迅速に対応するため、業界でもいち早く1984年にオンラインシステムを導入。一貫輸送システムで、輸送から倉庫への入庫、検品、新聞社・印刷会社などの受け入れ口への搬入、時には装填まで担い、顧客に大きなメリットをもたらす輸送・保管システムを提供している。


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     谷川常務は「紙の性質を熟知していなければ、細かな要望に対応できない。また、変化する天候や道路事情など、さまざまな問題をクリアし、紙の損傷防止、安全・確実な配送を独自のノウハウで実現させてきた実績がある。当社には紙のエキスパートがそろっており、匠の技が継承されている」と話す。紙の搬入は船舶・鉄道・トラックの、どの輸送手段からも受け入れ可能で、1995年の阪神・淡路大震災時も新聞の発行を途切れなく支え続け、顧客からの信頼を得たという。また、年に数回発行される号外でも、同社の高い機動力を武器にジャストインタイムで対応する。
     一方、リーマン・ショックなど厳しい時代でも人員を削減せず、「人」を大切にする姿勢を一貫させてきた。社員の平均勤続年数は21年強と長く、平成13年に導入した再雇用制度(嘱託制度)で70歳近くまで雇用する例もあるという。
     物流の現在の課題に関して同常務は、「取り扱いの9割を占める紙の需要減で、紙以外の重量物、建築資材などの貨物に力を入れる必要性を感じ、本業を軸とした新たなビジネスモデルを日々模索している」とともに、「設備投資産業である倉庫業は、投下した資本に対する収益の見通しが明るくないため、倉庫の新設にはなかなか踏み切れない。しかし、施設の老朽化は進むというジレンマも抱えている。ただ、物流施設に求められる機能については、再考の余地は十分にある」と考える。
     今後の事業展開については「事務員がリフトのオペレーターの役割を果たし、倉庫員が事務作業をするなど、『職種のクロスオーバー』に取り組みたい」と話す。また女性や高齢の社員にも倉庫内の作業ができるよう、アシストスーツの導入を目指す。「実際に装着体験をしてもらい、活用の可能性を感じている。今後、忙しい時期に地域の主婦層にパートで入ってもらう際に、アシストスーツがあれば負担も少なく、人材の確保が見込める」。
     同常務は、異業種との交流や女性の活用、厳しい研修会を幹部候補に受けさせるなど、良いものを積極的に採り入れる姿勢を忘れない。「生活の隣り合わせに物流が存在するのに、物流業が悪いイメージで語られているのを見ると、働いている人が報われず、やりきれない気持ちになる。学校などを巻き込みながら、業界のイメージアップを図る運動をする必要がある」と話す。倉庫を緊急時の避難先として提供し、屋上緑化なども検討している。「東日本大震災発生時、被災地に荷物を届けて喜んでもらったが、緊急時だけ喜ばれるような業界ではなく、常に良いイメージの物流業にしたい」。
     8年目を迎える倉青協での活動について「エネルギッシュな方が多く、勉強になることが多い。テーマを決めて行う勉強会などで、将来に役立つアイディア・ヒントをもらっている」と話す。今月には、世界文化遺産に登録が決定した「軍艦島」での研修会も予定されている。
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     協議会内の活性化を担う組織活性化委員長を務めるが、「約150人の会員は、50歳までという制限もあり今後、会員数の減少が予想される。若手の会員候補の掘り起こしを行っていく必要がある。現在、関東地方に会員が多く、日本海側の会員が少ないため、重点的に開拓していく。また、倉青協を目いっぱい活用してもらいたいので、新入会員のフォローアップも行っていきたい」と意気込みを見せる。
    ◎関連リンク→ 谷川運輸倉庫株式会社

     
     
     
     
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