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物流ニュース
高見紙化工所 徹底した品質管理
2015年12月1日
紙媒体など完成品のコーティングやラミネート加工などを手がけている高見紙化工所(高見正行社長、大阪市平野区)は、徹底した品質管理で商品事故や車両事故を軽減している。
同社は、99%が印刷関係の会社との取引だ。印刷物は小ロットで細かく商品が分かれているため、品質管理を徹底しなければ誤配送などの商品管理ミスにつながる。
同社の施設は、2階建ての延べ床面積600坪に、専用の加工機械が23基設置されている。工場内には、主要の加工機械を360度見渡せる監視カメラを100台設置し、約6か月間の画像が記録できる。商品の加工ミスなどが発生しても、動画を確認して作業状況を把握することで原因を追及し、適正な措置が取れる仕組みを構築して品質管理に徹している。
高見社長は「カメラは品質管理を徹底している取引先へのアピールで、人を監視するために設置してわけではない」と説明し、「自社の営業ツールとして活用して、商品事故が発生してもすぐに問題を解決できるようにしている。他社にはない自社の強みを営業の売りにして展開している」と話す。
また、商品管理も「吊り札、配送札、担当者札」の3大識別札の仕組みを構築して、各持ち場で商品を管理できるように取り組んでいるだけでなく、二重三重のチェックシステムを採り入れている。
さらに、GPS機能のある配送管理システムも導入し、出発前に検索すると、グーグルマップと連動しているシステムが配送先を指示してくれる仕組みも構築したほか、全ての自社車両にデジタコとドライブレコーダーを導入するなど品質管理を徹底。紙関係の仕事は取引先からの急な引き取り依頼があり、同社では約2000社の取引先の急な要望にも迅速に対応できる体制を整えている。
配送マンは、あいさつや身だしなみだけでなく、名刺を持たせて取引先に顔や名前を覚えてもらうほか、出入り業者や取引先にはアンケート用紙を配布し、第三者の目で従業員を評価してもらう仕組みも採り入れている。その評価を踏まえて年に2回、面談を行い、ボーナスなどの評価に反映させている。
高見社長は「現状に満足はしていない。他社との差異化をさらに図り、顧客のニーズにこたえていく。社員全員が『仕事をさせられている』のではなく、自主的に仕事ができる会社にしていきたい」と今後の展望を語る。
◎関連リンク→ 株式会社高見紙化工所この記事へのコメント
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