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物流ニュース
安全輸送 大井昭営業部長 「地域に根ざした物流構築」
2016年1月13日
「未来永劫続く会社」「成長し続ける会社」を目指し、創業から40年を経た老舗運送会社は「第二創業期」に突入している。新たな成長戦略の屋台骨となるのは、他社には真似のできない「物流の仕組み」作りだ。
「14歳の時には入社を決めていた」と語るのは、安全輸送(久保田司社長、横浜市戸塚区)で営業部長を務める大井昭氏。大井氏の父と久保田社長が親友だったことから、子どもの頃からよく面倒を見てもらったという。久保田社長の人柄に惚れ込み、22年間に渡って同社の発展に尽力してきた。
倉庫部門の作業員からスタートし、営業職に就いたのは入社10年目のこと。同社初の専任営業職だった。「営業のことは何もわからず、手探りで学んでいった」と当時を振り返る。営業畑で12年間仕事に打ち込み、現在は営業戦略の中心として活躍している。
同社は今後の成長戦略の3本柱として、「イメージ戦略」「エリア戦略」「営業戦略」を定めている。何でも取り扱うのではなく、ターゲットを絞ることで特定の荷種・分野でのプロフェッショナル化を推進するとともに、エリア戦略上では横浜市瀬谷区の新倉庫を中核に据え、神奈川県内の東西南北それぞれのエリアでネットワークを形成。地域に根ざした強固で綿密な「物流の仕組み」そのものを構築する。大井氏は「『神奈川なら安全輸送に』と言われるまでにしていきたい」と展望を話す。
現在、運送業界の運賃単価は案件ごとに異なっており、基準となる物差しはない。「仕組み」が完成することで独自性の高いサービスを提供することが可能となり、適正運賃の収受につながる。「そのためには簡単な仕組みでは意味がない。他社が簡単には真似出来ないシステムをつくる必要がある」と強調する。独自の物流システムが機能し始め、明確に他社との差別化が図られれば営業職も育ちやすくなる。「感性の営業ではなく、物流の仕組みそのものをアピールできるようになれば、経験の浅い営業マンでも成約につなげることができる」と説明する。
独自性の高い「仕組み」を築きあげる上で鍵となるのが、ドライバーのクオリティだ。同規模のライバル企業の多くが、足回りを協力会社で固めているのに対し、同社は自社車両の比率が高い。また、ドライバーの90%以上が正社員だ。ドライバー不足が叫ばれる中で優秀な人材を確保するため、待遇面の改善には常に努力している。長く働ける環境をつくるため、「若手ドライバー向け」「高齢ドライバー向け」の仕事の整備にも着手している。「ドライバーが引退するまで働くことができ、自分の子どもも入社させたいと思えるような職場にすることが目標」とし、久保田社長の語る「未来永劫続く会社」を目指す。
◎関連リンク→ 安全輸送株式会社この記事へのコメント
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