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物流ニュース
大塚倉庫 濵長一彦社長「センター集約、経営担う」(上)
2016年1月25日
大塚製薬や大鵬薬品工業など大塚グループの物流を一手に担う大塚倉庫(大阪市港区)で、陣頭指揮を執る濵長一彦社長。医薬品、飲料・食品、日用品の3本柱で展開する同社では、医薬品の共同配送やIDを活用した仕組みづくりなど、業界の先を見据えた取り組みを行っている。「メーカーと卸を結ぶ共通のプラットフォームの構築を目指したい」と話す同社長の軌跡と同社の取り組みを取材した。
濵長社長は、大塚製薬の創業地である徳島県鳴門市で生まれた。物心がつくころから、周囲には従業員など大塚の関係者が多くいた。そのため、同社長にとって大塚は馴染み深い企業であり、いつしか「大塚で活躍したい」という夢を抱いていたという。その言葉通り、大学卒業と同時に、同社長は大塚グループである大塚倉庫に入社する。配属されたのは大阪支店で、倉庫マンとして入出庫作業を行う現場勤務だった。その後もデリバリー業務に携わるなど、現場でのキャリアを積んでいった。
入社して8年経った頃、グループで受注センターを作るという計画が持ち上がった。九州、関西、そして東日本に同センターを設けることになり、同社長は迷わず同センターへの勤務を希望した。そして関西の受注センターを任される。それまで、受注は大塚グループ各社の経理が担当しており、受注後は経理の女性から指示されるままに大塚倉庫の従業員が動いていた。しかし、無駄が多いことに気付き、「受注業務は大塚倉庫が担当した方がいいと感じた」と同社長は振り返る。その後、センターの集約が進み、3か所あったセンターは、東京と徳島の2か所になり、運営は大塚倉庫が担当するようになったが、「全国の在庫のバランスを見ながら、どこから出したら顧客のニーズに沿うかを考えるなど、本当に面白かった」と話す。
もともと大塚グループは物流部を設けていない。大塚倉庫は、点滴で50%以上のシェアを持つ大塚製薬工場の運輸倉庫部門として、昭和36年に独立してできた会社で、グループの物流はすべて同社が担っている。
(つづく)
大塚倉庫 濵長一彦社長「改革で生まれた一体感」(中)
大塚倉庫 濵長一彦社長「勘と経験からの脱却」(下)
◎関連リンク→ 大塚倉庫株式会社この記事へのコメント
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