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物流ニュース
みつばち髙橋事務所 髙橋社長「自社に合った就業規則を考える」
2016年5月23日
新年度を迎え、フレッシュな新人が企業に入社し、社会への第一歩を踏み出すなど人の出入りが多くなる時期だが、その分、労使トラブルも起こりやすくなりがちなので注意が必要だ。
あるト協が昨年4〜9月に実施した巡回指導では、実に15%の事業者が社会保険未加入の従業員を抱えているという結果が出た。マイナンバー制度の開始により今後、従業員に対して強制的に社会保険に加入させようとする会社が増えることが予想されるが、「これまでも加入していなかったのに、何を今さら」とごねるドライバーに対して、どう接すればよいのか。
「会社を守るためには、『仕事を続けたければ加入する。加入しないのなら会社を辞める』と言える環境にしないといけない」と語るのは、社会保険労務士法人みつばち髙橋事務所(大阪府茨木市)の髙橋大生社長。「ドライバーは働く会社を選べるが、社長は会社を選べない。従業員の口車に乗ったり、言いなりになったりすると、会社を続けることができなくなるかも知れない」と警告する。
面接を簡単に行って、初任診断もやらずに、教育・指導も十分に行わず、社長の気分次第で給料を決める──というような社長が多いと指摘し、「例えば、履歴書の内容がでたらめかも知れない。採用してから後悔しないよう、面接の時に予備車に載せて実技試験を行ってみる。運送会社の社長であれば、エンジンの掛け方や車庫入れなどで力量が分かる。こういった会社を守るツールを作ること」。
入り口(入社)は簡単で、出口(辞めさせる)は難しいと言われる運送業界。「やはり就業規則の見直しが必要。100社あったら100通りの就業規則があるべきで、本当に自社に合っている内容か考えて頂きたい」と話し、「社長がどれだけ積極的に考えるかで、(就業規則が)絵に描いた餅で終わるか、100%の効力を発揮するまで使いこなせるか変わってくる」とする。
今の運送業界で働くドライバーは「きつい」「危険」「帰れない」「給料が安い」の「新・4K」だと指摘する髙橋社長。「我が国の経済活動の根幹を支えるトラックドライバーが社会的にもっと評価され、活躍してもらいたい。そのためにも働きやすい職場づくりに努めていただければ」と期待を込める。
◎関連リンク→ 社会保険労務士法人みつばち髙橋事務所この記事へのコメント
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