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    求められる運転者マナー、路上に放置されるゴミ

    2016年11月29日

     
     
     

     全国からトラックが集まる一大物流拠点で、トラックドライバーのマナーが問われている。一部のモラルを欠いたドライバーが路上へゴミをポイ捨てしている。路上に放置されるゴミの山とその処理に苦慮する住民や自治体、地元事業者の姿を追った。
     神奈川県川崎市の東扇島。川崎港に位置する人工島で、島内に外航船用と内航船用埠頭を抱え、食品関係を中心に多くの倉庫や物流センターが集まる。島内を少し歩けば、いやが応でも路上に放置されたゴミの存在に気づくだろう。
     捨てられているゴミは多種多様。一番多いものは弁当の空き容器やペットボトル、空き缶など。一食分ではなく、数回分や数日分溜めたものが一つの袋にまとめられている場合も少なくない。


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     他には、雑誌や着替えたのだろうかシャツのパッケージ、作業用手袋、安全靴など。破損したパレットの残骸や三角コーンといった大型のゴミまでが放置されている。また、驚くのが、排泄物のゴミだ。排泄物が入ったペットボトルやビニール袋が打ち捨てられていることも決して珍しいことではない。清掃活動に参加している地元の運送事業者は「トイレに行くことができず、やむを得ずとは思うが、それにしても…」と顔をしかめる。
     ゴミの放置が特に酷いのは、中央分離帯の植え込みや物流施設周辺の歩道など。手待ち時間待ちや時間調整など、路上で待機しているトラックの列が随所で見られるが、その周辺には必ずと言ってよいほど大量のゴミが見られる。並んでいるトラックを見れば、関東各都県はもとより北は東北、南は九州まで全国各地のナンバーが見られる。
     島内には数か所のコンビニがあるが、ゴミの対策には苦慮している。あるコンビニでは、秋の市民祭りの開催を控えて、1周間前から大型車の駐車場を閉鎖していた。多くの人がやって来る祭りを前に、店舗敷地内を清掃したとのことだが、 大型車の利用を禁止するだけで放置されるゴミの量は激減するという。
     コンビニの関係者は「一般車はゴミ箱に捨ててくれる人がほとんど。大型車の利用を再開すると、すぐにゴミだらけに戻ってしまう」と話す。店内にはドライバーに対してゴミのポイ捨て禁止を呼びかけるポスターが張られていた。
     ゴミの放置は川崎市としても問題視しており、平成23年から清掃活動を実施。関係団体や市民ボランティアが参加して、地元の小学生が製作した啓発横断幕を掲示するなど、マナー向上を呼びかけているが、改善は容易ではない。
     神ト協(吉田修一会長)では、ポイ捨て禁止を訴えるポスターやクリアファイルを作成。会員はもちろんのこと、各ト協や関係団体に配布して啓発活動を行っている。全ト協(星野良三会長)としても、問題として取り上げており、神ト協と連名でポイ捨て禁止の看板を設置したほか、啓発リーフレットを作成し、全国に配布している。ゴミ問題への取り組みは栃木県に続き、2例目になるが、同協会は「苦情を頂戴することもあり、全国的な問題として認識している」としている。
     地元川崎ブロックに所属し、同問題に取り組んでいる神ト協交通環境委員会の髙梨信広委員長は、「東扇島には全国からトラックが集まる。県内事業者だけに訴えても問題を解決することは困難」と語る。また、「ゴミを持ち帰ることを禁止している会社もあると聞いている。高速も使えず、ゴミが溜まってしまうという長距離ドライバーもいるのではないか」と指摘する。
     一部のマナーの悪いドライバーによって、業界全体のイメージが損なわれることは大きな損失だ。多数のトラックが集まる物流拠点は全国各地にある。同様の問題はどこでも起こり得る。県外から多くの車両が出入りする物流拠点という特性上、地元の自治体や事業者だけでの対応には限界がある。全国的な問題として捉え、業界全体として解決に取り組むことが求められる。

     
     
     
     
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