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物流ニュース
ロジコム IT化で効率化追求、タイムロスは最小限
2018年4月24日
【佐賀】「仕事を楽にするためには、どうしたらいいかを考え続けた結果、システム化という結論に至った」。そう話すのはロジコム(佐賀市)の鳥屋正人社長だ。
同社では20年以上も前から業務の効率化・生産性向上を追求しIT化を進めてきた。現在は、自社で開発したリアルタイム配車のWeb受注システムを中心に、サイボウズを利用した社内情報の共有、Teachmeでのマニュアル作成などが活用されている。
まず初めに取り組んだのは、配車業務のシステム化だった。「うちはレンタル建機の運搬が中心。仕事の依頼は急なものが多く、車種を決め,どのくらいで行けるのか即答しなければならない。そのためにもタイムロスは最小限にしたかった」。
20年前と言えばまだ電話やファクスでのやり取りが一般的な時代である。しかしそれでは担当者とのやり取りがその都度必要になる。相手が不在であれば、何度も電話をしなくてはならない。「連絡がつかなければ業務が進まない。それはお互いにストレスになる」。
同社のWeb受注システムは、IDとパスワードの発行のみで24時間利用可能だ。発注元が自分で内容を入力するので、申し送りミスが軽減できる。受注後の配車も簡単な手順で完了する。「例えば、私なら10出来る仕事も、経験が浅ければ7割8割しかできない。その差を埋めるには機械に頼るしかない。誰もが簡単に操作できるようにシステム化すれば、処理能力の影響が出ないから仕事を断らなくてよくなり、安定した業務が可能になる」と同社長は言う。
随時改良を行い、いまでは請求書発行はもちろん、メール送受信や業務連絡の確認も行える。勤怠管理や給与計算まで連動させ、同一画面での操作で処理できる。導入前に比べると格段に業務効率が上がった。
ドライバーも同システムを使用し、日報を作成する。配車の時点で運行状況は入力が済んでいるため、ドライバーがメーター数値や燃料代を入力するだけで日報は出来上がる。
「すべての業務を連動させれば手間は省ける。そのためのシステム化」と同社長。
社内情報の共有ではサイボウズを導入し、スケジュール管理や連絡事項、会議の議事録などを社員でシェアしている。取引先からの連絡事項なども全事業所で即座に共有できる。「各事業所の売り上げも把握できる。事故件数と状況も管理し、半年ごとに無事故・無違反表彰をしている」
以前は社内ブログで管理していたが、日報の確認に手間がかかっていたため、2年前からは出先でもスマホで確認できるようサイボウズに切り替えた。
そして注力しているのが、Teachmeを使ったマニュアル作成だ。「紙で作ると、どうしても作りっぱなしになってしまう。それに必要な時にすぐに確認できるとは限らない。このツールを使えば更新も確認も簡単になる」と同社長は意欲を燃やす。また、印刷する必要がないため、大幅に経費の削減も可能。
最近は県内の同業者が、勉強のためと、同社長の元をよく訪れるという。「業界内の数々の課題を解消するために、私が伝えられることはどんどん伝えていきたい」と労を惜しまない同社長は、業界のレベルアップにも尽力している。
◎関連リンク→ 株式会社ロジコム
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