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物流ニュース
物流業に欠かせないフォークリフト 特色さまざま教習所
2018年4月26日
フォークリフトはトラック同様、物流業界にはなくてはならない存在だ。キャリアアップに向けて、講習費用を負担している事業者も少なくない。今回は、そんなフォークリフトの教習所について、各社の特色を取材した。
コマツ教習所 女性専用コースを設置
コマツ教習所(織田聡社長、神奈川県横浜市港北区)は「労働災害撲滅」を目標に、リフトを含む様々な教習事業を展開している。同社の小山匡毅取締役は「リフトの講習は、免許のない方も受けられるのが特徴の一つ。我々が提供する講習が、一番最初の運転講習となり、交通道徳を形成する最初の経験となるので責任は重大」と話す。
こうした認識もあり、同社はまず、講習中に事故・ケガがゼロとなるよう運転中のリフトとの距離や天候など、細心の注意を払っているという。特に免許のない受講者が初めて技能講習を受ける際は「初めて運転をする方は、パニックになり暴走する危険性がある。初日は特に危険性が高い」とし、警戒に努めている。
また、同社の特徴は、安全対策を受講者に体験させること以外にも、全国16か所の教習所ごとに特色を出している。例えば宮城・埼玉・粟津・奈良の4か所では、女性専用コースを開催し、女性の社会進出を応援している。小山取締役は「近年は人手不足が深刻化し、女性の力が必要となった話をよく耳にする。我々教習所としても、事業者の方が、女性にとって働きやすい環境を作ろうと努力されているように、女性が参加しやすい講習を作ることで、業界を応援できれば」と話す。
都南自動車教習所 少人数での実施に焦点
都南自動車教習所(同座間市)では、実習の密度に焦点を当てている。菊地一博部長は「リフトの講習は最大10人まで同時受講可能だが、多人数であれば練習できる時間も短くなってしまう。できる限り少人数として実際の業務に備えてほしい」と話す。同教習所では他にも、普通自動車の指導員を経た人材をそろえることで、講習中のマナーを向上させているほか、相武台駅から徒歩数分で通える立地で座学・実習の両方を受講可能とし、利用しやすい環境作りを図っている。
ヤマト・スタッフ・サプライ アフターケアに注力
講習と併せてアフターケアに力を入れている教習所もある。ヤマト・スタッフ・サプライ(竹下圭一社長、東京都中央区)もその一つであり、同社の「フォークリフト技能向上コース」と「フォークリフト事故再発防止コース」は、利用者や事業者から好評を得ている。特に技能向上コースは、利用者からの要望に応えるため、来期から枠の拡大が予定されているほどだ。こちらのコースはペーパードライバーに加え、運転技能講習では触れる機会のないリーチ式を練習したいドライバーからの申し込みが多いという。リーチ式は、東京・静岡・福岡の3か所で利用可能だ。
また事故再発防止コースも、ヤマトグループで長年腕を磨いた経験者から、個別の事故原因に合わせた指導を受けられるとして、事業者などに活用されている。
また、ほとんどの教習所が屋内講習を受けられるのが魅力でもあるが、事業所に講師が出張し、実際の現場・車両で教習を行うことも可能だという。
同社の高橋峰男営業企画部長は「安全を提供し、フォークリフトの事故をなくしていくのも我々の使命。指導員の熱心な講習は、現場に出た受講経験者の方々からも役に立ったと好評」と話している。
◎関連リンク→ コマツ教習所株式会社
◎関連リンク→ 都南自動車教習所
◎関連リンク→ ヤマト・スタッフ・サプライ株式会社
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