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物流ニュース
福岡市の藤木商事 27トンオーバートレーラ オートマ車採用
2018年5月24日
【福岡】藤木商事(福岡市博多区)の藤木博文社長は平成14年、骨材の販売会社として独立、輸送の幅を広げるため同17年に営業ナンバーを取得、「nissaline」を立ち上げた。同社の取り組みの特徴としてダンプカーのすべてがトレーラという点だ。「人材不足や車両不足が顕在化する中で、これからは1人のドライバーがどれだけ仕事をこなせるかが重要」だとし、設立当初から車両の大型化に取り組んだ。他社より先に進んだ技術がこのほど、最大積載量27トンオーバーの車両を作り出した。
そのダンプトレーラシャシーは軽量化と共に問題となる強度も同時にクリア。1つはフェンダー部にABS樹脂を採用、軽さと強度の両立。そして見た目の美しさも考えた結果だ。そしてもう1つがミシュラン製ワイドシングルタイヤXOneの導入だ。積載量をとるために採用したワイドシングルだが、思わぬ効果もあった。「元々積載量を取るために、どうにか軽量化が出来ないかと考え導入したのだが、1つのタイヤになることで操作性が向上。これまでのダブルタイヤではコーナーリング中に引きずったような格好となるのだが、ワイドシングルでは、そのような現象が少なく、それにより摩耗も少なくなる。その結果、燃費向上につながった」という。「怖かったのがパンクだが、タイヤにはインフィニコイルが入っており心配には至らなかった」とのこと。インフィニコイルとは特許を取得した技術で、カーカスとトレッド部の間にワイヤー材をタイヤの回転方向に対して平行に巻き上げ構成したコイル。ミシュラン社は、これにより安全性が向上していると発表している。
また、ワイドシングルを導入したもう1つの要因が「タイヤの粉塵」という。「ただでさえ、排ガスを出す仕事に就いている以上、環境には特に配慮をしたい」という同社長。「タイヤの摩耗が少ないということは出している粉塵も少なく、環境にも優しい」というのだ。これには過去の自身の経験もあったと言う。「交通量の多いマンションの高層部に住んでいたが、それでも窓や排気口には黒いすすが多量に付着する。排ガスだけでも問題なので、さらなる環境に対する配慮は出来ないか探った」といい、意識の高さを表す例だ。
「設立から導入しているダンプトレーラだが、これまでに作ったものが、この車へとつながった」という同社長。この27トンオーバーのシャシーはスタンダードを4か月程改良を重ねて現在の形となった。ヘッドには「操作性、居住性、馬力の面で申し分ないUDトラックスを採用している」という。
同社では昨年から導入している車両すべてがオートマチック車に変わったという。「乗務員は運転中1人。居住性はもちろん、少しでも身体への負荷が減るようにオートマチック車を採用している。また、ミッション車と違い、ドライバーによる能力差が出にくいことも特徴の1つ」という。馬力の面での心配も「トルクがあり、12段ギアなので駆動軸への伝わりが良く、問題はまったくない」といい、これについてUDトラックス九州支社の松永壮太係長は「従来、重荷重車にはオートマチックトランスミッションは向いていないとされてきた。しかし、優れたコンピューター制御や技術の向上により、現在ではオートマチック車の導入が進んでいる」という。
◎関連リンク→ 藤木商事株式会社
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