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物流ニュース
アスト 各種認証取得で差別化図る
2018年12月5日
「安全衛生・品質・環境の三位一体の相乗効果による、さらなる品質の向上とともに、人材レベルの強化を図っている」と語るのは、アスト(石橋明社長、大阪市西区)取締役の米倉秀樹氏(安全環境部長)。同社は、石油化学製品を中心に海上輸送や陸上輸送、保管などを手掛ける社員数220人の総合物流会社だ。
1934年の創業から「安全・迅速・誠実」をモットーに、他社との差異化を図り発展してきた同社。1998年にISO9001認証を取得(認証機関JCQA)し、2008年11月にはISO14001認証(認証機関同)を取得。さらに、国際レベルの品質・安全確保を図る目的で2009年11月には、CDI─T(ケミカルタンクターミナル国際審査機構)の規格受審を完了し92%合格の適合を受け、受審後の適用で98%の高評価を維持している。
ISO9001を取得する際、記録を文書化する習慣を全社で徹底。コンピューターによる管理で本社に情報を一本化した結果、全社の情報共有化が実現し、大幅な経営効率化を可能にした。システムを向上させ、トレーサビリティ管理を行っている。
物流の品質向上のため10年以上にわたり行われているのが、自然災害を含むすべての事故の状況をグループ内で共有する活動だ。事故の概況だけでなく、事故対策も細かく執筆し、年に30回ほど発行している「S&E回覧」は顧客からも好評で、品質向上に一役買っている。「社員の健康管理や品質、セキュリティー、サービス情報を加え、『SHEQSS情報』にタイトルを改めて運用している。グループ全体で共有しているので、一貫した教育が可能」(米倉氏)。
今年は自然災害が多く発生したが、BCP(事業継続計画)を早くから運用・策定していたため、損害を最小限に抑えることができた。国内では北港ターミナル(同此花区)の体制強化を図る方針で、これらの取り組みで、堅調な国内外需要と市場環境の変化に対応し、事業展開に弾みをつける。今年は主要ターミナルの監視カメラを更新・増設し、今後はタンクの新築や倉庫の新設を予定している。
米倉氏は、「創業当初からの理念、石橋社長の打ち出している方針のもと行われる、徹底した取り組みが当社の強み。認証を取得するからには1つの効果より2つ3つと高め、物流品質・環境負荷低減のレベルアップを行い、他社との差別化を図っていきたい」とし、今後も総合的な安全衛生・品質・環境向上に取り組んでいく。
◎関連リンク→ アスト株式会社
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