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物流ニュース
新車の納期に1年以上 中古トラックにも影響が
2019年6月20日
トラックの納車に再び時間がかかるようになったようで、トラック・シャシーなら1年以上という。一部の運送会社では、「今月発注した大型車が、なんと1年半後の納車になる」と言うケースも存在する。
大阪市住之江区に本社を構え、建設資材などをクレーン付きトラックや平車で輸送する運送A社は、「昨年1月に発注したクレーン付きトラックは、本来なら今月納車されるはずが、1か月後の7月に延びたとディーラーの担当者から連絡があった。通常でも納期が長いのに、再び1か月の納車遅れとはどういうことかと、理由を説明に来た担当者に聞いても、ただ謝るだけ」。さらに同社では、ドライバーの作業軽減を図るため、アルミブロックのアオリを求めていたが、材料の準備が間に合わず、鉄と木材でできたアオリに変更しての納車となるなど、「トラック1台納車するのにトラブルばかりで頭を抱えている」と話す。
また、同区の運送B社は「大型の平車とトレーラトラクタを今月発注した。トラクタに関しては3か月から4か月で納車できるが、架装の必要なトラックは、ボディー作製に時間がかかり、1年半後の納車になるとディーラーから聞いている」。「トラクタは架装の必要がないため納車も早いが、トラックの場合は、ボディー製作を手掛ける会社が少ないことや、人手不足などが影響しており、発注しても時間がかかる」。「状況を理解はしているが、1年半は少し長すぎる。仕事は存在し、人も確保できているのに納車が遅くなれば、この不安定な経済情勢では、納車された時に物量を確保できるのか不安を感じてしまう」と語る。
中古トラックの販売・買い取りを行う会社では「ボディー架装の納期が遅いことから、すぐに車両が必要な運送会社が中古で購入するケースはある。車の代替えでは、あらかじめ納車時期を考えて発注し、新車を導入する場合が多いが、急に車両が必要になった場合は高額でも中古車を購入される」。「しかし、求める車両を探すとなると、数も少ないため、どうしても高額での購入となる」と説明。〝新車がダメなら中古車〟という考えから、中古車にも影響を及ぼしているようだ。車がなくても、人手がなくても出来ないのが運送事業。車両・人手不足は運送会社にとって大きな課題だ。
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