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物流ニュース
事業用トラック事故件数の現状と高齢化対策
2019年8月1日
連日流れる、高齢者ドライバー事故のニュース。そして近時は貨物トラックが絡んだ事故も多く聞こえてくるように思える。
全ト協では令和元年5月末時点での「交通事故統計(警察庁発表)」を6月17日からホームページで掲載しているが、その中の「第一当事者別死亡事故件数の推移」によると、事業用貨物自動車の5月の事故件数は大型、中・準中・普通型、軽貨物、トレーラの合計で13件、1月から5月までの累積は98件で、それに対し自家用貨物自動車は5月が32件、1月からの累計では183件の第1当事者となる死亡事故が発生している。
一般的なニュースでは事業用も自家用も同様に〝トラック〟として報道するため多く感じるのかもしれないが事業用貨物自動車の事故件数は、前年同月比で11件も減少しているのだ。とはいえ、自家用との区別なく報道されてしまうのが現状なのである。
もう一つの問題としてトラックドライバーの高齢化もある。若年層のトラック運送業界に入ってくる人数が伸び悩むなか、国交省が「自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議」で参考とした資料によると、平成28年度の調査で、ドライバーの平均年齢は大型が47.5歳、中・小型が45.4歳となっている。当面の体調不良などが無ければ、60歳の定年後も再雇用もしくは定年の変更などで60歳を超えても延長就業をするドライバーも増えている。プロのドライバーとはいえ、高齢運転者の問題は避けては通れない。一般高齢ドライバーだけでなく、やはり体力、判断力のチェックも怠ってはいけないのである。
「認知症」という表現は、現役のプロドライバーには馴染まないかもしれないが、今後の高齢化を考慮すると現実的な対処が必要になってくるだろう。公益社団法人である「認知症の人と家族の会」では、認知症早期発見の目安としてチェック表を作成、ホームページで掲載しているので、定期的にチェックしてみることも事前の事故防止策になるかもしれない。
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teachingは年配者でないと。無線機もついて無いと。46さい元プロドライバー。