丸吉ロジ（吉谷隆昭社長、北海道北広島市）は今年度、独自仕様の「２７トン積載のアコーディオン幌付きのセミトレーラシャシー」を増車するとともに、Ｉｏｔを活用してシャシーの位置情報などを管理するシステムの構築に取り組む。これにより、荷役作業の安全と生産性を高め、同時に「北海道ー東北ー関東」を結ぶ東日本における鉄の輸送の効率向上を図る。

　同社は９月１２日、北海道物流開発（斉藤博之会長、札幌市西区）、東日本物流開発（同社長、同）と共同で「２０１９年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金（物流分野におけるＣＯ２削減対策促進事業）」の２次公募に採択された。交付される補助金をシャシーの増車などに充てる。

　物流分野の低炭素化を促進するための設備や技術などを導入する事業に対する補助金で、「港湾におけるＩｏｔを活用した低炭素化促進事業」として、主に市川港に陸揚げされる鉄の輸送に関する取り組みについて補助を受ける。これによりアコーディオン幌付きのシャシーを６台増車。うち３台は全長10㍍（これまでは全長12㍍あまり）の仕様にし、トレーラでは入りにくい市街地などでの活用も進めたい考えだ。また、シャシーの位置情報管理システムの構築にも着手する。

　吉谷社長は「デジタルでのシャシー管理の必要性を感じていたところ、Ｉｏｔを活用した低炭素化促進事業の情報が入った。『重量物輸送用シャシー』が補助対象となっていたことから、どのように活用できるかを考え、北海道物流開発と連携して協議を重ね、申請を行った。今回増車するシャシーにＧＰＳなど位置情報を管理できるシステムを搭載し、より効率的な配車を行うようにしたい。将来的には自社のシャシーすべてを管理できるシステムの構築を目指す」と話す。

　また、「これまでジャバラ式の幌シートの導入を進めてきたが、通常のシャシーと比べ、作業効率が段違いに優れており、シート掛け作業にかかる時間が『２分の１〜４分の１』に短縮されるケースもある。作業にかかる負担と時間が大きく減り、現場の反応が非常に良い」とし、「『重い・難しい・危険』なシート掛け作業を、このシャシー導入によって『軽い・簡単・安全』に変えていきたい」としている。

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