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物流ニュース
北王流通 全車両に衝突補助システムを設置
2019年11月27日
運輸・倉庫業を手掛ける、創業30年目の北王流通(黒田英則社長、東京都北区)はこのほど、後付けできる衝突防止補助システムの「モービルアイ570」(ジャパン・トゥエンティワン社)を全車両計127台に設置した。モービルアイ570は、車両のフロントガラスにカメラを取り付けて前方車両・歩行者・オートバイ・車線を見て、追突・車間歩行者・車線逸脱などを警報音で知らせてくれるシステム。また、脇見運転・ふらつき・過労などの交通事故を防ぐ役割も果たす。同社トランスポート事業本部の小島仁本部長に話を聞いた。
「ドライバーにはまず安全を第一に運転してほしいと考えている。車間距離にしても、前だけではなく横、後ろも気をつけるように徹底している。研修も月一回開催しており、抜き打ちでデジタコを調べている。安全に関する提出物が出てこない場合は名指しで教育している。普段からの心がけについても、報告であったり、整理整頓ができない、誤配などをする人間は交通事故を起こしやすい傾向にある。普段からの姿勢を正すように教育している。また、導入のきっかけの一つには『ドライバーの仕事は危険』と心配する家族が少しでも安心してもらえたらという思いがあった」という小島本部長。「ハードを導入することはとても重要なことだが、ドライバーがどれだけ人間的に成長できるかが大切だと思っている。社内で勉強会を開き月一回、討議するようにもしている。人間的な成長を促した結果、それが安全につながると考えている」という。
「いくらハードを導入しても、教育がともなわなければドライバーには何も響かない」という小島本部長。「今回導入したモービルアイは、車体のふらつきがあった場合などに警告音を鳴らすシステム。睡眠をきちんと取っているドライバーでも、一瞬、意識が散漫になることがある。そういったときにアラームが鳴る。その精度がとても高い。しかも調整が効く。車両の大きさに合わせて調節している」という。
「導入当初は『アラームがうるさい』というドライバーがいたが、こちらとしてはそれが聞きたかった。そのドライバーには『アラームが鳴るということはあなたの運転がおかしいということ』と指摘できる。鳴らないように運転すれば、確実に鳴らなくなる」と教育したという小島本部長。
「ドライバーの横に管理者が乗っているのと同じ効果があると考える。運転の特性がドライバーには染み付いている。自分では安全と思っていた車間距離が違う場合もある。自分のクセを治すには本当に効果的なシステム」という小島本部長。「127台分を3か月かけて導入した。コストはかかったが、交通事故を発生させることを考えれば安いもの。費用負担についてはまったく感じていない。今後も安全については積極的に動いていくつもり」としている。
◎関連リンク→ 北王流通株式会社
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