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物流ニュース
大和電機工業 労災から作業員を守る、オーダーメイドの安全作業台
2019年12月23日
トラックやトレーラなどでの荷役作業中に、危険な思いをしたドライバーは少なくない。手すり・柵のない荷台や、幅の狭い荷台からの転落で最悪の場合は死亡することもある。安全な労働環境を提供するため、オーダーメイドの安全作業台を製造・販売しているのが大和電機工業(下浦博生社長=写真左、大阪市大正区)だ。
今年5月に厚生労働省が発表した平成30年度の労働災害発生状況では、陸上貨物運送事業においては休業4日以上の死傷災害のうち、従来から多発していた「墜落・転落」「転倒」「動作の反動・無理な動作」によるものが増加し死傷者数が前年を上回った。死傷者数1万5818人のうち、墜落・転落は4410人と大きな割合を占めている。荷役作業における事故防止対策は、社員を守る意味でも事業者としての義務ともいえる。
下浦社長は「当社は昭和45年創業。元々はクレーン設備の設計・定期点検などを本業としてきたが、取引先から依頼を受け、安全作業台を製作し始めたのが約20年前。以後、改良を重ねて軽くて丈夫な素材で、簡単に操作できる作業台を提供している」と説明する。
スライド式安全台(特許出願中)の操作はハンドルで行い、驚くほど軽いため高齢作業者でも負担が少ない。製品は昇降式、自走式など各種取り揃えている。修理や保守のアフターサービスも充実しているため安心だ。
同社の安全作業台を導入し、快適な労働環境づくりを行っているのが、西日本最大級の鉄鋼流通センターを保有する阪和流通センター大阪(山崎晋社長=同右)、大阪府堺市)だ。倉庫で棒鋼・コイル・鋼板などを保管する同社は、車両への荷積みはクレーンでの作業だが、荷締めやシート掛けなどは人の手で行っているため、事故の可能性はゼロではない。
山崎社長は「協力会社の方も多く出入りするセンター内で、安全に作業するための設備として大和電機工業の作業台は最適だった。現場に合わせた設計で、荷台との隙間が大幅に減少し、車上作業の安全性が格段に向上した。また、歩行スペースを確保したいエリアに置く作業台には、中央部分にはしごをオリジナルで設置してもらっている」と話す。
実際に作業台を使用している作業員からも「安全であるだけでなく、身体への負担が少ないのがうれしい。作業効率も上がり、本当に良いものを導入してもらった」といった意見が寄せられた。
下浦社長は「これまで物流業・製造業など多くの方に作業台を採用いただいており、今年も問い合わせが殺到している。ひとたび事故を起こってしまうと、社会的な影響は甚大なものになる。危険だと分かりながらも対策を講じることなく作業が行われることも多いのが現状。安全作業台を通して、お客様に安全に対する意識を持っていただくことができれば幸い」とコメントしている。
◎関連リンク→ 大和電機工業株式会社
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