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物流ニュース
OCHIS 健康対策セミナーを開催、ナビシステム活用へ
2019年12月3日
運輸業界の健康の「見える化」を実現し、運輸事業者の労働環境やドライバーの生活習慣までも明らかにした運輸ヘルスケアナビシステム。運用開始から3年目を迎え、初めて全容が明らかになり、貴重な情報提供のほか、ナビシステムを活用した事業者による体験談の披露も行われた。
ヘルスケアネットワーク(OCHIS)は7日、大阪大学中之島センターで第14回OCHISセミナーを開催。テーマは「安全・健康対策へのアプローチ手法とマネージメント ナビシステムから見えてきた業界の全容と事業者の成功事例」。全国の事業者が集まり、事例発表などに熱心に耳を傾けた。
武田裕理事長は「当セミナーは当初、SASをテーマにしてきたが、近年では社会全般に人手不足や高齢化など、多くの問題を抱えながら、健康起因事故をどう防ぐか、ドライバーの働き方改革をどう支援するかという大きな問題に広がりつつある。OCHISは、少しでも業界の方やドライバーの方の安全と安心を支援したいということでセミナーを開催している。本日の内容が1つでもお役に立てば幸い」とあいさつ。国交省自動車局安全政策課長の石田勝利氏、全ト協交通・環境部付部長の大西政弘氏、大原記念労働科学研究所の酒井一博氏による基調講演が行われた。
OCHISの作本貞子副理事長は、「運輸ヘルスケアナビシステムの効果と今後の展開 事業者が変わるとドライバーも変わる」と題し情報提供。ナビシステムの利用で事業者内の意識変化があったことや、ドライバーの生活改善例などを紹介した。
黒田悦子保健師は、ナビシステムのフォローアップアンケートから見えてきたドライバーの働き方や健康を紹介。ドライバーの食習慣に関しては、1日に1食しか摂らないと回答したドライバーが約1割おり、特に朝食の欠食者が多いことが明らかになっている。
事業者からの事例報告では、堀内運送(大阪市天王寺区)の経営企画室・人事課長の三浦隆志氏が「労災二次健診の受診について・準備から事後措置まで」を報告。今年度初めて労災二次健診を受診して見えてきた課題や、OCHISのレッドカード活用などについて説明した。
三和運輸機工(神奈川県川崎市)常務取締役の中山学氏が「運輸ヘルスケアナビシステムの活用と社内の意識変化」をテーマに講演。要治療・要生活改善者が9割を超えた中での社内の意識改革と、社内に健診の数値の良し悪しを判断できる人材がいない場合が多いことから、健診結果の「見える化」の重要性を説明した。
◎関連リンク→ NPO法人ヘルスケアネットワーク(OCHIS)
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