医療用医薬品流通のスズケン（名古屋市東区）は、静岡県内全域をカバーする新たな物流拠点「掛川商品センター」を静岡県掛川市に竣工し、10月1日より稼働させる。
　敷地面積は1万1957平方m、延床面積は9467平方m。鉄骨造地上2階建てで、1万8000品目を取り扱う。年商約850億円の処理能力を保有する。

　同センターは、掛川ＩＣから車で3分の場所に位置。静岡県内にある各支店に1日2回の配送を行い、医療機関や薬局への当日配送を可能にする。1万ロットアイテムの在庫を持ち、品切率の低減を図る。また、新たな倉庫管理システムの導入により、商品センターや各支店で顧客の商品のロット番号・有効期限を管理し、トレーサビリティを実現。バーコードやデジタルピッキングシステムも導入し、作業の効率化・確実化も図る。
　セキュリティ面では、向精神薬などを保管する特殊品庫に指静脈認証のシステムを設置。さらに、人の動きを感知して撮影するカメラにより、センター内を24時間体制の監視を行う。設備投資額は22億円、うち建物・設備システム費は16億円。
　同社は現在、サービス水準の向上を目的とした物流構想の実現を目指している。10年までには、現在稼働中の札幌、埼玉県戸田、愛知県江南、07年11月稼働予定の阪神物流センター（神戸市）に加え、横浜、福岡、千葉、奈良、宮城に全国計9拠点の中規模物流センターと、この機能を補う8拠点の商品センターを設置する予定としている。

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